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概要

外大通信デジタルブック

新刊 本学教員の書いた本『内田能嗣教授傘寿記念論文集文藝禮讃―イデアとロゴス―』渡千鶴子、馬渕恵里ほか内田能嗣教授傘寿記念論文集刊行委員会編、大阪教育図書/13,000円+税『満蒙をめぐる人びと』北野剛著、彩流社/1800円+税『エウリピデス 悲劇全集5』丹下和彦訳、京都大学学術出版会/4100円+税『放浪記』全3冊魏大海訳、新雨出版『超自然 英米文学の視点から』田邊久美子ほか著、英宝社/2600円+税THE GAIDAI 2016年(平成28年)7月29日 第285号[ 16] 子どものころ、誰もが一度はやったことのある水切り。河原で平べったい石を見つけて、アンダースローで川や池をめがけて投げ、チョンチョンチョンと石が水を切って滑るように水面を渡っていく。あれです。 この水切り、愛好家も多く国内外で大会が開かれるほど。競技としては、水を切った回数や飛距離、投げるフォームなどを競う。岡坂君は昨年8月23日、高知県いの町の仁淀川で開かれ、約150人が参加した「第12回仁淀川国際水切り大会」で、男性の部で優勝。女性の部、子供の部の優勝者も抑えてグランドチャンピオンに輝いた。 大阪府泉大津市で育った岡坂君。子どものころから水切りが好きだった。〝ホームグラウンド?は自宅近くの大津川下流。風のない日は水面が鏡のようになる。夏休みは一人黙々と何時間も投げ続けた。といっても、その半分以上は、ひたすら下を向いて川原で石探し。直径7?8㌢、楕円形で外側に指がひっかかる角のある石が最適という。アンダースローで水面に投げ、10度前後の角度で前が上に浮いた形で着水するのが理想という。石の外側の角に指をかけてシュート回転させる。1時間に100回は投げ、「これは」といういい石は、浅瀬なら水の中に入ってもう一度見つけに行く。 仁淀川の大会は6年前に初出場。3年前の大会で男性の部3位に食い込んだ。6回目の昨年は、練習の時に見つけた石を約100個持参し、念願の優勝を果たした。一躍有名になった岡坂君。今年6月3日には読売テレビの「朝生ワイドす・またん!」に「水切り世界チャンピオン」として出演。大津川で撮影があり、飛距離は60㍍以上、水を切った回数は99回を数えた。ギネスの世界記録88回を超えたが、申請に必要な条件がそろっておらず、申請のために撮影し直して、コマ送りで分析するなどして、申請手続きを進めている。 今年8月21日に開かれる仁淀川の大会は、連覇がかかる。そして、「将来は英国での国際大会や米国でStone Skipperと呼ばれるプロ選手たちに挑戦したい」と練習の日々が続く。『18歳からの民主主義』岩波新書編集部編、岩波新書/所蔵:中宮図書館3F一般和書新着本『「日本人の神」入門』島田裕巳著、講談社現代新書/所蔵:中宮図書館3F一般和書キリスト教やイスラム教をはじめ世界では一神教が総じて一般的です。それに対して、わが国は八百万の神を祀る多神教であり、神々の位置付けは一様ではありません。古代から現代まで歴史を通じた積み重ねが神々と日本人との関係性を作り上げ、現代日本の礎を形成してきました。とりわけ、神道と天皇、さらに皇祖神との繋がりが重要と著者は主張します。本書のサブタイトルでもある「神道の歴史を読み解く」ことは、まさに今日的課題です。32.58%対68.28%。何の比率でしょうか?これは、平成26年度第47回国政選挙における20代の人々と60代の人々の投票率の違いです。その差は倍以上あり、政治において自身の意思を投票行為によって表示しない年代は、存在しないものとみなされる可能性があります。しかし、その状況で決定された政策の影響を一番長期にわたって被るのは、20代の人々なのです。本書は、18歳から101歳の35人が、みなさんに民主主義とは何かを的を絞って解説すると共にメッセージを込めた、考える契機となる本です。数万年前、現生人類とネアンデルタール人が出会ったとき、何がおきたのか。その結果として、現代人はみなネアンデルタール人のゲノムを1~4%持っています。文系の者にとって理系学問はわかりにくいといわれます。この本は、自分の息子が手に負えないのはネアンデルタール人のDNAが多く集まったからではないかと心配するところや、スリリングなゲノム解読レースなど、読み物としても十分におもしろい1冊です。『ガルブレイス:アメリカ資本主義との格闘』伊東光晴著、岩波書店/所蔵:学研都市図書館 3F20世紀アメリカを代表する経済学者の一人であるガルブレイスは、ファクト・ファインディングに基づく理論によってアメリカ資本主義の現実と格闘したプラグマティストであり、現実経済から遊離した主流派経済学の「通念」に対して批判を続けた「経済学の巨人」です。本書はアメリカの資本主義と経済学が抱えてきた問題を彼の個人史と著作を通して考えることができる好著です。アメリカの資本主義と経済学の影響を色濃く受ける日本で学ぶ学生だからこそ一読をお薦めします。『ネアンデルタール人は私たちと交配した』スヴァンテ・ペーボ著、野中香方子訳、文藝春秋/所蔵:学研都市図書館 3F・・水切りチャンピオン連覇に挑戦する外大このひと岡坂 有矢 君外国語学部スペイン語学科4 年7月25日(月)9月17日(土)8月8日(月)、8月11日(木)~15日(月)、9月3日(土)特別貸出開館時間休館日貸出開始日返却期限日貸出冊数月曜~金曜土曜9時~16時45分9時~15時45分いずれも日曜日は休館 ※詳しくは、掲示板、ホームページで学研都市図書館:10冊までAVライブラリー:6点まで7月25日(月)9月17日(土)8月8日(月)、8月11日(木)~15日(月)、9月3日(土)特別貸出開館時間休館日貸出開始日返却期限日貸出冊数月曜~金曜土曜9時~16時45分9時~15時45分中  宮10冊まで夏期休暇期間中の図書館利用 短期大学部の学生が、春休みに読んだ本の感想をまとめた書評コンクール「知との出会い 私のブックレビュー’16」の審査が終わり、7月20日のK.G.C.ベーシックス全体授業で、評価の高かった9作品に対し、谷本榮子理事長(短大部学長)から表彰状と記念品が贈られた。最優秀作品に選ばれたのは2年生、田中芹佳さん=写真㊦=の「ブラック企業の実態」。今野晴貴さん著「ブラック企業:日本を食いつぶす妖怪」を読んでまとめた。 田中さんは「普段はあまり本を読む方ではないが、自分が社会人になったときに、大事な問題だなと思って、この本を選んだ」と言う。田中さんは書評で、ブラック企業を3つのキーワードから捉え①『選別』。使える者だけを残し、ほかは自主・強制退職に追い込む②『使い捨て』。心身ともに壊れるまで低賃金で過酷な労働を強いる③『無秩序』。「代わりならいくらでもいる」状態を背景に無意味な圧迫をするやり方―と指摘。「ブラック企業」を個人の問題と捉えるではなく、社会問題として取り扱うべき問題だとしている。 審査を担当した阿部奈南准教授は田中さんの作品について「社会の状況が把握されており、学生目線でよく書かれている。文章もしっかりしており、これからも、自分の言葉を研いてほしい」と称賛した。 優秀作品と佳作受賞者は次の通り(敬称略)。▽優秀=北村沙也香、栗岡琴子、    立川奈々未▽佳作=片山詩織、松本紗季、藪祐子、    中村梨紗子、東風平和奏 短期大学部でスペイン語Ⅰ、Ⅲを履修する学生が、スペイン文化に触れるきっかけになればと、フラメンコ部(アンダハレオ)の華麗な踊りを鑑賞、学生も振り付けを真似て体験する授業外学習が7月11日、谷本記念講堂で行われた。参加した約100人の学生は、時折「オレ!(素敵)」と声をかけ、雰囲気を感じ取っていた。 まず、フラメンコの基礎知識とアンダハレオの活動の様子を映した動画を上映して説明。このあと、舞踊、歌い手、ギター、カホン(打楽器)を受け持つ部員17人が登場。踊り手が艶やかな衣装で舞台に現われて、まず「セビジャーナス」の踊りを披露した。司会を務めた外国語学部スペイン語学科3年、田中千晴さんと短大部2年、谷田部怜奈さんが「この踊りは部員が入部後、最初に習う踊りです」と解説。短大生は、ゆったりとした踊りに見入った。 明るいアリグリアス(喜び)の踊りや激しいタップなど7曲を披露したあと、いよいよ短大生によるフラメンコ体験。客席で部員の指導を受けながら身振り手振り。また、舞台に上がった6人が部員のお手本に合わせ、悪戦苦闘しながらも振り付けを真似ていた=写真。参加した短大生は「スペイン語学科への編入の気持ちが一段と高まった」と意気込みを話していた。短大スペイン語履修生フラメンコ部員と交流最優秀に田中さんブラック企業問題点を突く私のブックレビュー受賞者を前に講評する谷本理事長