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概要

外大通信デジタルブック

新刊 本学教員の書いた本『日本文学研究東京・上海・広州―漂泊的身体与文本日本文学研究会広州年会論文集』魏大海ほか訳、青島出版社/59元『道徳教育を学ぶ人のために』小寺正一ほか編、世界思想社/1900円+税『認知日本語学講座第5巻 認知語用論』山梨正明ほか編、くろしお出版/3700円+税ホームカミングデー10月29日新着本『新しい幸福論』橘木俊詔著、岩波書店/所蔵:学研都市図書館 3F幸福な気持ちになろうとして読む本ではなく、むしろ、幸せになるには厳しい現実から目をそらさず、考えて行動すべきだと伝えているような本です。格差社会が広がる日本の現実を示し、経済の豊かさが生活満足度(幸福度)につながるのかと疑問を投げかけ、経済成長に頼らない幸福というものを提案しています。4章以降では、人が幸せに生きるために考慮すべき点を述べています。少し難解なものに挑戦したい人にお勧めします。日本人の起源について興味をお持ちの方は多いことでしょう。人類史研究の第一人者の著者は、各国で蓄積された考古学や自然人類学の膨大な研究データの解析に基づき、10万年前にアフリカを出た私たちホモ・サピエンスの祖先たちの日本への「グレート・ジャーニー」のプロセスを分かりやすく解説しています。古代日本列島への航海の必要性を解き明かし、3万年前に何が起きたかを理解するために、古代舟を製作して与那国島と西表島の間で再現航海を7月に成功させたばかりです。『日本人はどこから来たのか?』海部陽介著、文藝春秋/所蔵:学研都市図書館 3Fグローバル化時代を生き抜くには、国際情勢にも精通している必要があります。本書は、欧米列強によるオスマントルコ分割案として悪名高い「サイクス=ピコ協定」が、実際には現地の権力政治の結果に取って替えられたこと、そして現在のシリア内戦の課題が、100年前と驚くほど似ていることを、鮮やかに描いています。なぜそれが我々にとって重要であるのでしょう。日本は原油調達の8割超を中東に依存しており、もはや対岸の火事ではないからです。『サイクス=ピコ協定 百年の呪縛』池内恵著、新潮選書/所蔵:中宮図書館3F一般和書現代において、なぜ「結婚するの」という問いを、内田樹というファクターを通して考えてみる上での好著となっています。この著を入り口として、さらに男女雇用機会均等を前提とした「共働き」社会における『結婚と家族のこれから-共働き社会の限界-』(筒井淳也著・光文社新書・2016年6月)も読み考えることを、これから社会に出る若い人たちに勧めます。「家族からの撤退」といった社会問題の本質を理解するために。『困難な結婚』内田樹著、アルテスパブリッシング/所蔵:中宮図書館3F一般和書 今年度のホームカミングデーは外大祭2日目の10月29日、中宮キャンパス・マルチメディアホールで開かれる。午前11時から同窓会総会があり、続いて、公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会大会準備運営第一局パラリンピック統括部パラリンピック統括課長の仲前信治さん(1997年3月外国語学部英米語学科卒)の講演。演題は「輝く同窓生―国際交流の現場から―」。終了後、厚生南館食堂で懇親会が予定されている。懇親会参加費は2000円(中学生以下無料)。THE GAIDAI 2016年(平成28年)10月14日 第286号[ 12]関西外大の最新ニュースはホームページにも掲載しています http://www.kansaigaidai.ac.jp/ Gaidai Newsパラリンピック統括課長仲前信治氏が講演 英語国際学部の小島泰典教授が担当する「プロジェクトセミナー(PBL)」の受講生が9月16日、大阪府庁咲洲庁舎で開かれた「大学生観光まちづくりコンテスト・大阪ステージ」の成果発表会に、初エントリーながら本選出場を果たし、堂々のプレゼンテーションを披露した=写真。 同コンテストの今回のテーマは「新しい大阪の魅力を創造する観光まちづくりを企画する」。全国から30大学55チームがエントリーし、予備審査に臨んだ。その結果、関西外大など11チームが本選出場を射止め、ポスターセッションにも本学の別チームなど19チームが出場した。 小島教授のクラスでは、受講生20人が4チームに分かれ、フィールドワークをもとに、地域の課題を分析し、まちづくりプランを作成した。本選に出場した「チームS'」は、泉佐野市を中心に、関西空港到着の訪日外国人をターゲットに、関空マリーナや犬鳴山での体験型プラン「Tryvel(=Try+Travel)」を提案。本選では、近畿運輸局の幹部など審査員を前にプレゼンテーションを行った。また、ポスターセッション出場権を獲得した「チームSpo 坂」は、堺市を対象に、散歩のようにのんびりとサイクリングするという「ポタリング」で観光名所などを巡る「堺観光構想SSP:Sakai Sightseeing Project」を提案した。 最高賞の観光庁長官賞は、県立広島大学の「大阪葡萄酒旅行」が受賞。本学は残念ながら受賞は逃したが、2チームとも十分な準備をし、大きな成果を上げたことに手応えを感じていた。 本学の学生たちが、地震の被害に遭った熊本の復興支援のために熊本県産の食材を使った飲み物「ワールドリンク」を考案。9月10日、枚方市の意賀美神社で行われた音楽イベント「エ?音!(ええね)くらわんか」で販売した。収益金は熊本県に寄付する。 考案したのは、外国語学部の末包厚喜教授の「総合科目E」を履修する学生たち19人。課題解決型授業(PBL)の一環で、4月から枚方市のイタリアンレストラン「モガジョガダイニング」と連携して、商品開発を検討し始めた矢先、熊本地震が発生。商品を通して熊本を盛り上げるとともに、熊本の良さを知ってもらう機会にしようと、熊本県産の食材を使って、甘くて冷たい飲み物の商品化を企画した。 飲み物は、世界中から留学生が集まり、学生も世界に羽ばたこうとしている関西外大を象徴するものとして「ワールドリンク」と命名。ブラジル、オーストラリア、ガーナ、スペイン、イタリア、フィリピン、インド、アメリカの世界8カ国を選び、その国の味を表現した飲み物を、「モガジョガダイニング」のオーナーシェフ・小川丈二さんの協力で作り上げた。イタリアはトマトジャムに搾りたてのレモン汁の入ったさわやかな飲み物に、アメリカはカラフルな星のシュガーを散りばめてアメリカ国旗を連想させるものとなっている。食材は熊本産のトマトや牛乳などを使った。 当日は1杯400円で販売し、77杯売れた。末包教授は「マーケティングの実際を体験し、学生たちは成長したようです」と話している。PBL 着々と実績づくり大阪府庁で観光企画を発表高校の魅力を中学生に訴え熊本復興支援へ飲み物考案枚方市内のイベントで飲み物を販売する履修生8カ国をイメージして考案した飲み物 短期大学部の有本昌剛教授が担当する総合科目「サービス・ホスピタリティ特別研究H(フューチャーデザイン)」を履修する1、2年生7人が10月8日、大阪・堺市南区三原台の「東大谷高校」を訪問。神代一徳校長らの案内で同校施設や授業の様子を見学した。神代校長からの課題は「東大谷高校の魅力を中学生に伝える」方法を考えてほしいというもの。学生たちは与えられた課題解決に向けて検討を重ねていく。 同授業では、今回初めて学校とタイアップ。この日は、授業のフィールドワークとして同校を訪問した。まず、厳粛な礼拝の場である講堂に通され、学校紹介DVDを見たあと、教室など施設を見て回った。2013年、大阪・阿倍野から移転した校舎は快適なガラス張りで、生徒の満足度も高いという。食堂は明るく豊富なメニューが並ぶ=写真㊦。 また、2年生の英語(文法)授業の様子を後ろから見学=写真㊤。1週間後のテストを控え、試験範囲などが説明されていた。宗教の授業では、身近に潜んでいる危険な集団の誘いに陥らない注意点を学んでいた。授業は終礼で瞑想、賛仏歌を斉唱して終わる。 同校は、移転と同時にこれまでの女子校から男女共学校に移行したが、現在も男女比の割合は女子の2対1。そこで神代校長から、これを同比率にするためにも「東大谷高校の魅力を中学生に伝えてほしい。とりわけ男子中学生に訴える広報を考えてほしい」との課題が出された。 一方、森常人講師が担当する同科目は、パナソニックとタイアップ。課題は、大阪市北区グランフロント大阪のパナソニックセンター大阪の「ショールームへの集客とファン化」、さらに「50歳代と予備軍をターゲットにした『リライフストーリーづくり』」で、解決に向けた授業が進行している。