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概要

外大通信デジタルブック

[9] THE GAIDAI 2016年(平成28年)10月14日 第286号Career Development 「エアポート・ビジネス」の受講者を中心とした本学の学生たちが8月8日、航空保安大学校と関西国際空港の現場を見学し、本学OGのグランドスタッフと意見交換会を行い、航空輸送を支える裏方の仕事ぶりを目の当たりにすることができました。 「エアポート・ビジネス」は、本学のみで開講されている特別な講座です。空港の仕組みや空港内でのビジネス、空港にとって最大のお客様である航空会社の関係などについて学びます。現場を見ることも大切ですので、今回の見学会を実施しました。 55人の学生たちはまず、関西国際空港対岸の「りんくうタウン」駅近くの航空保安大学校を視察。航空機の運航を支える航空管制官の養成機関で、今年採用された新人が研修を受けていました。航空保安大学校生は学生と言っても国家公務員。本物の管制塔と同じ機器を備えたシミュレーターを使い、管制官になるための訓練を行っています。最初に航空管制のしくみや航空管制官の仕事について紹介した映像を見た後、管制シミュレーター室やレーダー室を訪れ、通常では見ることのできない機器や訓練風景を見学しました=写真。宿舎棟の最上階( 14階)にあるテラスからは関西国際空港が一望でき、普段とは違った視点から空港への理解を深めることができました。航空管制官の採用試験は英語のウエートが高く、本学は毎年、合格者を出しています。 続いて貸切バスで、関西国際空港に移動。一般旅客の入れない貨物ターミナルや機内食工場、給油タンクがある空港管理地区を視察。その後、空港内勤務者でさえ入らない国内貨物ターミナルの裏側に行き、離着陸する航空機を近くで見ることができました。 最後に展望ホールに行き、空港内での案内業務や展望ホール、免税店の運営を行っている関西エアポートエージェンシー㈱の職員と、「空港で働くとは」といったテーマで意見交換を行いました。また、スペシャルイベントとして、関西国際空港でグランドスタッフとして働いている本学OGから、グランドスタッフの仕事の面白さや大変さについて、自らの経験を交えて話してもらい、意見交換を行うことができました。(外国語学部教授・引頭 雄一) 全日空(ANA)の現役客室乗務員(キャビンアテンダント・CA)が講師を務める「ANAキャビンアテンダント講座@関西外大」の8月クラスが8月22日から9月9日までの3週(3講座)にわたって中宮キャンパスで開講した。今回、過去最高の計73人が受講。また、初めて男子学生が受講。グランドスタッフ(GS)に挑むという。合格者には修了証が与えられ、単位が認定される。 この講座は、本学とANAビジネスソリューション㈱の「教育連携協定」に基づき、本学の授業の一環として扱われる。授業は、本学の非常勤講師であり、現役CAでもある佐野川谷有加子、山本潤子の両講師が計16回(各90分)の授業を受け持った。 授業前のオリエンテーションで山本講師は、4つの約束として①挨拶、返事②恥ずかしがらず照れず、積極的な参加③明るく、楽しく、元気に④仲間からも学ぶ「共育」の姿勢―をあげて学生に促した。それでも学生の表情は硬く、アイスブレーク(握手競争)で、やや和んできた=写真。 本学での講座は、ベーシックコースに位置づけられ「社会人の心構え 期待される社会人の姿を明確にする」ことを学んだ。さらに「ビジネスマナー」「第一印象の大切さ」などの講義を受けた。 また今回、オプションとしてGS編の講座が組み込まれ、26人が受講した。 GS講座は「接遇の基本」「サービスの基礎知識」「空港サービスアクション」などを講義。実技編としてGSと客役に分かれ、空港ロビーの客に声掛けのシミュレーションを行った。 受講した英語国際学部3年生の男子学生は「GSの講義が目的で受講した。もっと男子がいるかと思ったが、僕ひとりだった。子どものころからパイロットや航空業界の仕事がしたかった」と目を輝かせていた。ANAのCA講座初の男子学生受講過去最高の73人が受講航空保安大学校関空を学生見学現場がおもしろい 短期大学部でスペイン語Ⅰ・Ⅱを履修する1年生に、スペイン語への関心を高め、外国語学部スペイン語学科への3年次編入をめざしてほしい―。9月19、26の両日、短大生とスペイン語圏の国々からやってきた留学生が、国際交流センターの教室に集い、授業外学習が開かれた。片言のスペイン語と日本語で互いに苦戦しながら、ゲームなどに興じた。 参加した留学生はメキシコ、コロンビア、エクアドル、アルゼンチン、米国出身の12人。まず、5つのグループに分かれ、互いに自己紹介や挨拶を交わした。交流会には、スペイン語学科の4年生も加わり、会話で立ち往生しているグループに助け船を出していた。次にスペイン語、日本語で擬音語を口に出して「何を現しているか当てよう」のゲーム。紙に描かれた動物、乗り物、楽器などから一つを選び、留学生が「チューチュー」。短大生は盛んに首を傾げていたが、「答えは電車」の返事に「え?っ」。日本では「ガタンゴトンだけど」。授業は笑いが絶えず大いに盛り上がった=写真。 米国、エクアドル2つの国籍を持つ留学生のコリーナ・ジャコマンさん(米ポートランド州立大学)は「日本の学生は恥ずかしがりやで内気な人が多い。このイベントは、リラックスしてスペイン語の勉強ができるのがいい」と参加した感想を話した。また、短大1年の石村華子さんは「スペイン語に興味が湧いた。英語とスペイン語の両方が伸ばせたらいい。スペイン語学科に編入したいと思います」と意欲的だ。 授業外学習は11月5日、スペイン、エクアドル料理を体験する交流会が開かれる。スペイン料理には欠かせない「ワカモレ」ソースを使った料理。エクアドル料理では、肉や野菜をパイ生地で包み込んだ「エンパナーダ」が振る舞われる。すでに、短大生約100人が参加を希望している。こうしたイベント効果で、毎年、スペイン語授業外学習の参加者が増えるとともに、スペイン語学科編入生の増加にもつながっている。 本学を卒業して各界のトップで活躍するOB・OGが、短期大学部2年生向けに卒業後の在り方をアドバイスする特別授業が9月21日、谷本記念講堂で行われた。今回は「㈱ライフイノベーション」の阿江九美子社長(1995年、大学院博士前期課程修了)を講師に招き「Life is Change Growth is Optional 人生は変化、成長は選択」のテーマで話を聞いた=写真。 阿江さんは大学院修了後、私塾や大学講師を経て2003年、現在の会社を起業した。まず学生時代を振り返って、外国語学部英米語学科4年のとき、ユニバーシアード神戸大会(1985年)で英国のサッカーチームの通訳を経験。「当時の外大生は好奇心旺盛な学生が多く、突破力もあった」という。そのうえで、自分のキャリアに影響を与えたキーワードとして①Entrepreneurship(企業家精神)②Philanthropy(企業の社会貢献)③Grinding it Out(マクドナルドの創業者、レイ・クロックの自伝で翻訳本は「成功はゴミ箱の中に」)の3つをあげ、「自分が事業用不動産会社を立ち上げることに抵抗がなかった理由は、このレイ・クロックの事業戦略が大きく影響した」として、不動産会社とは多様な業態と連動していると話した。 さらに「私は就職活動をしないという選択をした。前向きに個人事業主という仕事をしたいと決めていたから」と、約50人の生徒を教える家庭教師からスタートした経験などを話した。ここでは経営の真似ごとのようなことや、開拓する面白さを覚え、自分を鼓舞していったという。個人事業主の特性として▽Curiosity(好奇心)▽Persistence(持続性)▽Flexibility(柔軟性)▽Optimism(楽天的)▽Risk taking(自分で責任をとる)の5つの特性を研いていけば、個人事業主として偶発的なチャンスが得られると話した。 阿江社長は自社「㈱ライフイノベーション」の概要を説明したあと、最後に「幸運は自分で運んでくるもの」として「Serendipity」を引き合いに、学生に対して「チャンスは準備している人に訪れる」との言葉で講演を締めくくった。OGの阿江社長が講演短大全体授業幸運は自分で運んでくるものスペイン語で交流短期大学部授業外学習