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概要

外大通信デジタルブック

新刊 本学教員の書いた本『Living in a Global Community』小林純子ほか編著、朝日出版社/1700円+税『ケンブリッジ版カナダ文学史』村上裕美ほか訳、彩流社/12、000円+税『現代用語の基礎知識2017』佐古和枝ほか著、自由国民社/2970円新着本『集団的自衛権の思想史――憲法九条と日米安保』篠田英朗著、風行社/所蔵:学研都市図書館3F一般図書喧しい論争を経て平和安全法制が可決されてから1年。「集団的自衛権の行使は違憲」というあの時の憲法学者の主張は果たして正しかったのでしょうか。「個別的自衛は合憲だが集団的自衛は違憲」という峻別の仕方が、集団安全保障と集団的自衛の相互補完関係を前提とする国連憲章の理念といかにかけ離れているかを浮き彫りにします。著者は「今や日本国憲法の国際協調主義は、瀕死の重傷を負っている」と嘆いています。日本国内の内向きの議論を告発し、真のリベラリズムとは何かを問う名著です。海外の学生に大人気の日本のマンガやアニメ。ローマ字表記で世界に知られるMANGA・ANIMEは「クールジャパン」の中核をなす文化産業なのです。本書は、マンガやアニメを文化的・芸術的に分析し、日本研究や日本語研究との関連を探り、さらには社会学、ジェンダー論の視点から考究します。また、グローバル・ビジネスとしての側面をあぶり出していきます。国内外の視点で、身近にある現代日本大衆文化を考えてみたい人に最適の1冊です。『マンガ・アニメにみる日本文化』加藤佐和子、アイシェヌール・テキメン、マグダレナ・ヴァシレヴァ編著、文京学院大学総合研究所/所蔵:中宮図書館3F一般和書インターネット等の様々なメディアを活用し、外国語学習 をしている方も多いでしょうか。こういった学びの場所の多様化は、教育の場にも大きな変化をもたらし、伝統的な「教室」のあり方から、学習者が積極的に学習に関与できる時代になってきたとも言えます。本書は教育工学の視点から、主に高等教育におけるeラーニング・eテスティングの最新の実践や研究を紹介しています。どのようにこのツールを学習に活用できるか、考えるきっかけになる1冊です。『eラーニング/eテスティング』赤倉貴子、柏原明博著、日本教育工学会監修、ミネルヴァ書房/所蔵:中宮図書館3F一般和書オバマ大統領の広島訪問が注目される中、核開発を行う国が後を絶たないのはなぜなのでしょうか。本書は、核開発決断に至った決定要因、開発プロセス、開発阻止の取り組み、及び開発後の影響、の4つの視点から、核保有に至った国、核拡散防止が功を奏して核を断念した国、及び現在進行中の国を分析しています。本書からどのような教訓が得られ、また日本はどのように核不拡散に関与すべきなのでしょうか。一度手に取ってみて下さい。『核拡散防止の比較政治学』北野充著、ミネルヴァ書房/所蔵:中宮図書館3F一般和書THE GAIDAI 2016年(平成28年)12月21日 第287号[ 12]関西外大の最新ニュースはホームページにも掲載しています http://www.kansaigaidai.ac.jp/ Gaidai News 茶菓を楽しみながら授業や学問の話に興じるFDカフェ第9話が10月27日、中宮・多目的ルームで開かれた。この日の講師は外国語学部のJ.シュルツ講師=写真左。「学究的巡礼:留学と学生のトランスフォーメーション」と題して、研究テーマの四国のお遍路さんなど日本の巡礼と留学の関わりについて英語で語った。通訳は、英語キャリア学部3年の佐々木理絵さん=同右。学研都市キャンパスと遠隔授業システムで結ばれ、教職員計約40人が参加、質疑応答も活発に行われた。 シュルツ講師は現代日本の宗教を研究しており、留学準備コースなどで本学の学生たちの留学と関わっていることから、巡礼と留学について考えるようになったという。シュルツ講師がまず紹介したのは、日本から中国に渡った留学生の先駆者たち。天台宗の最澄、円仁、真言宗の空海、禅宗の栄西と道元らについて、「中国に行って、勉強と巡礼をした」と語った。「彼らの留学は非常に高いリスクを伴い、生還の可能性は50%前後だった」と推測。「生還率が50%と聞かされたら、本学では『そ 日本学術振興会と国際文化研究所共催の特別講演会が11月26日、中宮キャンパスに英国・マンチェスター大学のDavid Denison名誉教授(英国学士院特別会員)=写真=を招き「‘English Letter-Writing:Teaching History of English byResearch’」のテーマで話を聞いた。 本講演でDenison 教授は、ご自身の最新の研究プロジェクトの1つ「Image to Text」の概要と途中成果の一端を披露された。同プロジェクトは、マンチェスター大学のJohn Rylands Library に保管されているMary Hamilton(1756?1816)関連の2千通を超す英語の書簡を資料としているが、Denison 教授の担当科目「Modern English Language(1500?present)」の課題の1つとして、学部最終年および修士課程の学生からなる毎年の受講者が作業に携わっている点で、非常に教育的な側面を持つ。 受講者たちは、電子化された画像を元にして、各々に割り振られた書簡をXMLやTEIを用いつつ音訳・編集するとともに、言語的注釈をつけることが求められており、編集された音訳はプロジェクトのウェブサイト*において一般公開されている。実物の書簡を図書館で閲覧する機会もあり、授業や教科書から得た近代英語期の英語の実態を、現存する実際の文献を通して学べることに対して、受講者からは高い評価を得ているとのことであった。 学内外から集まった約20人の聴衆からも、プロジェクトの教育的意義や今後の展望に関して好意的な意見が寄せられた。なお、本講演で使用されたパワーポイントのスライドはDenison教授のウェブサイト**からダウンロードできる。(英語キャリア学部准教授・三浦 あゆみ)* http://www.projects.alc.manchester.ac.uk/image-to-text/** http://tinyurl.com/DD-download イベロアメリカ研究センター主催の2016年連続公開講座が11月2日から4回にわたって開催された。今シリーズは「アメリカにおけるヒスパニックパワーの拡大」のテーマで4人の講師が講演した。□第1回講座 京都外国語大学国際言語平和研究所・牛島万氏「ヒスパニック・ラティーノとは誰か―言語文化・音楽・アートを中心に」□第2回講座 南山大学・牛田千鶴教 「第8回司書課程オープンフォーラム」が7月8日、学研都市キャンパスで開かれた。今回のテーマは「図書館員にチャレンジ!その魅力と試験対策」。司書課程を履修する学生を中心に28人が参加した(中宮から3 人参加)=写真。この日は、国立大学法人職員採用試験(図書系)に合格後、富山大学付属図書館に勤務する桑守彩美さん(2013年、外国語学部卒業)が「図書館員として歩みはじめた私?試験:採用:そして今」のテーマで講演。自身の経験、図書館員への志望、公共図書館の勤務経験、大学図書館の仕事、試験対策などについて話した。講演の内容を受けたパネルディスカッションでは、公共図書館と大学図書館の比較、図書館員の採用情報・待遇、本学学生の強みなど活発な意見が交わされた。 参加学生からは▽自分に足りていないことが分かった。勉強をもっと頑張ろうと思えた▽さらに図書館司書の仕事に興味が増した▽実体験をいろいろと聞くことができて興味深かった▽採用試験情報を知れてよかった―など多くの感想が寄せられた。 フォーラムは、英語国際学部司書科目を履修する3年生で組織する実行委員会が運営・実施した。マンチェスター大学Denison名誉教授が講演授「ヒスパニックの子どもと若者への教育支援プログラム」□第3回講座 武庫川女子大学・松原陽子准教授「メキシコ系アメリカ文学でたどるチカーナ・チカーノの歩みと現在」□第4回講座 関西大学・大津留(北川)智恵子教授「拡大するヒスパニックの政治力とアメリカ社会の反応?2016年アメリカ大統領選挙を通して」(詳しくは大学ホームページをご覧ください)れでも留学したい』という学生はいなくなるが、『もっと世界を知りたい』『もっと自分を成長させたい』『外の情報を仲間とシェアしたい』という思いは共通している」と話した。 さらに、世界の神話では、旅に出て苛酷な冒険を通してヒーローになるという典型的なタイプがあることを紹介。日本では、古事記のヤマトタケルなどの伝説が当てはまり、中国には西遊記があると例示した。シュルツ講師は「留学はこれらヒーローの旅に似ている」という学生がいることに驚き、「留学が学生にとってのシルクロードなのか」と感じることがあると話した。 また、通過儀礼という概念にふれ、個人やグループをある社会的身分から別の身分へと変化させる儀礼や経験のことと説明。そのプロセスには、▽分離▽過渡期▽再統合――の3段階があるという。「2年間の留学準備、壮行会などでの内省と祝福の期間を経て、学生たちは分離の時期を経験し、留学先で外大から離れながら留学先メンバーではない、どっちつかずの過渡期に入る」と、夏目漱石がイギリス留学で新しい環境になじめなかった例を挙げて語った。FD カフェでシュルツ講師発表米でのヒスパニックパワー拡大イベロ公開講座4 講師が講演障がい者とどう向き合うか?波支援学校の長谷川校長講演巡礼と留学を考える学研で司書課程フォーラム 人権教育思想研究所主催の「第9回人権問題学習会」が11月26日、中宮キャンパスで開かれ、大阪府立難波支援学校の長谷川陽一校長=写真=が「障害の権利に関する条約がもたらすもの―インクルーシブ教育システムの方向性をみすえて」のテーマで講演した。 長谷川校長はまず、特別支援教育やインクルーシブ教育を考えるうえで「誰が学ぶ場を決めるのか」が大きなテーマになるとして、支援が必要な子どもたち当事者が「どこで学びたいのか」「どこで学ぶのがいいのか」を主体的に決める時代に入った。特別支援教育の大きな効果だという。 すべての子どもたちの教育的ニーズを踏まえた教育をしようというのが特別支援教育で、「障がいのある子どものための特別支援教育と思われがちだが誤解で、すべての子どもにとって必要なのが特別支援教育である」とする。インクルーシブ教育では、1994年のサラマンカ宣言を起点に「障がいのある子ども、ない子どもを分ける意味がない」という概念が固まってきたという。 障がいのある子どもの状況について、大阪府の公立園児でみると少子化にもかかわらず、障がいのある園児は右肩上がりの増加傾向にあると話す。 教職履修生には、発達障がいのある人への指導法として「まず理解してあげること。価値観の違う人とうまく付き合うことが重要」と結んだ。