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概要

外大通信デジタルブック

[5] THE GAIDAI 2017年(平成29年)2月21日 第288号Global Outreach 関西外大の最新ニュースはホームページにも掲載しています http://www.kansaigaidai.ac.jp/ 留学生別科の春学期の授業が1月25日、始まった。新規入学者は25 か国・地域の231人、秋学期から継続する留学生は123人。合わせて354人が5月までの4 か月間、日本やアジアについて、ビジネス、経済、政治、歴史、宗教など幅広い分野から学ぶ。芸術科目として、陶芸、箏、漫画の授業も開講され、日本文化についての知識を深める。入学者の国・地域別内訳は、アメリカ145人、カナダ、フィンランド、フランス各10人、オーストラリア、オランダ各9人など。 授業開始に先立ち、中宮キャンパス・マルチメディアホールでオリエンテーションがあり、科目別の授業紹介、履修登録、日本語のクラス分けなどが行われた。留学生別科長のスティーブン・ザーカー教授は、本学の学則について話し、犯罪などの違法行為や公共の秩序を乱す行為のほか、合理的な理由なく長期間欠席することも処分の対象となることなどを説明した。ザーカー教授は、海外留学生グローバルインターンシップについても触れ、約30 の企業や教育機関・団体が受け入れ先となっており、貴重な経験ができるとして参加を勧めていた。 新入生たちは授業前日の24日、京都ツアーを楽しんだ。留学生の支援をする「スピーキング・パートナー」として申し込んだ日本人学生が指南役となり、グループごとに電車やバスの切符の買い方、乗車の仕方などを体験しながら観光スポットを巡った。 12月24日に中宮キャンパス・マルチメディアホールで開かれた2017年春派遣留学生壮行会であいさつした谷本義高大学学長は派遣される174 人の学生を前に「みなさんは公費留学生として、関西外大の代表であり、同時に日本の代表でもある」と留学生としての自覚を促すとともに、「留学までの残された時間で日本のことをしっかり学ぶこと、留学先で出会った友人を大切にすること、他人に頼らず自らが道を切り開くサバイバル能力を身につけること」を課題に挙げた。 そのうえで、「他民族に対する寛容力をもち、ネゴシエーション力、ファシリテ 留学する、ということは今までと全く異なる文化や環境に触れ、順応していくことが必要となります。その中で、私たちの前に必ず人生の壁が立ちはだかると思いますが、それらの壁には決して屈しないという闘志を胸に、今ここに立っていることと思います。私自身、公費留学生に選ばれる前に、多くの壁にぶつかりました。大学に進学する目的は漠然としたまま、関西外大に入って将来の伴侶でも見つけよう、というあまり深い考えのない状態で、公募制推薦を受けましたが、あと1点足りなくて落ちてしまいました。あと1点だったので、すごく悔しかったことを覚えています。 その後、関西外大に合格するという壁を乗り越えるために、睡眠時間を削りながら、毎日10 時間勉強し、一般受験で合格することができました。その頃には、当初の目標であった結婚相手を見つけることから、英語を勉強するのだから将来、英語を使って、海外でマーケティングの仕事に携わりたいと思うようになりました。そのために、勤勉に学び留学し、海外の大学でインターナショナルマーケティングを学ぶ、という目標に変わっていました。 しかしながら、入学時に受けたGTECの点数が予想外に良くなかったため、期待していたほどのレベルのクラスで学べず、ショックでしたが、これをきっかけに、自分の実力を真摯に受け入れ、留学するという目標に向かって真面目に1年間、勉強に取り組むことができました。課題と一緒に、プラスアルファとして、留学のためのTOEFLの勉強に一層の努力をするようになりました。 そして、そんなときに、UNTプログラムのことを知りました。このプログラムは、アメリカの大学から先生が来られて、そこでの環境と同じような授業を受けることができ、更に自分が目指していた留学にも行けることを知ったので、当時の私には打って付けのプログラムでした。しかし、UNTプログラムに入った当初、今までに、味わったことのないような、クラスメートとのレベルの差に圧倒され、憂鬱になった時期もありました。 しかし、絶対に追いつこうと思い、苦手分野であったリスニングを伸ばすため、英語でのラジオを聴くようにしました。その結果、ネイティブの先生が言うジョークを少しずつ理解できるようになり、クラスメートが笑うタイミングに合わせて自分も笑っているふりをするということがなくなってきました。私を駆り立ててくれた、クラスメートや先生方の皆さんには、本当に感謝しています。そして私は今、この場所に立つことができました。 このように、様々な苦難を経験し、それらの壁を乗り越えるということは、私留学生別科 春学期スタート25か国・地域の231人入学オリエンテーションで熱心に耳を傾ける留学生たちがいつになっても求められることだと私は考えます。留学先大学でも、同じような壁にぶつかるかもしれません。留学先大学で私は、国際的なマーケティングの基礎から、物の売り方などを履修することが決まっています。このような授業を通して、様々な観点から、経営学を学び、海外で日本製のモノを売ることによって、少しでも日本社会に貢献しつつ、今まで学んできた英語を活かすことが私の夢です。 私は、これまでに多くの壁にぶつかり、それらを乗り越えることによって、何をしたいのかが分からなかった状態から、自分のやりたいこと、それに向かって今やらなければいけないことという物が見えてくるようになりました。ただ、壁を乗り越えるというのは決して簡単なことではありません。 壁を乗り越えるための、私のモットーの一つとして、「知らざるを知らずと為せ是知るなり」という、中国の思想家、孔子が述べた言葉があります。もし、知らないことや、分からないことがあれば、そのことを隠さずに、分かるまでやれ、ということです。壁に大きいや小さいなどはないと思いますが、ぶち当たった以上はどんな壁も乗り越えていこうと思います。 最後になりますが、留学先でしんどいこと、辛いことをたくさん経験すると思います。そのようなことから逃げずに立ち向かうと、必ず成長して次につながると思います。留学生活、頑張っていきましょう。 本学は2016年11月、米ナザレス大学と協定を結んだ。一方、米サウスカロライナ大学、米モンタナ州立大学ボスマン校と協定を解消した。これにより、本学の協定締結校は2月21日現在、54 か国・地域の382大学。ーション力、コミュニケーション力を有したグローバル人材になるよう頑張ってほしい」と、はなむけの言葉を贈った。春派遣留学生壮行会174人に留学認定証・合格証書米ナザレス大と提携 174人の内訳は、専門51人、リベラルアーツ26人、UNTリベラルアーツ(早期留学直結プログラム)75人、イベロアメリカリベラルアーツ6人、英語&リベラルアーツ16人。証書を受ける(左から)専門留学の安藤美沙里さん、リベラルアーツ留学の阿良山遥子さん、UNTリベラルアーツ留学の生綾未さん、英語&リベラルアーツ留学の天海舜君、イベロアメリカリベラルアーツ留学の宇佐川絢子さん派遣生代表 決意表明どんな壁も乗り越えていく外国語学部英米語学科2年酒徳 秀真 君UNTリベラルアーツ留学