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概要

外大通信デジタルブック

HONOR Kansa GaidaMuramatusMuramatsuMamoruThe Gaidai 2017 Summer No. 290 14論文が掲載された図書と賞状を手にする村松君大学院生 村松擁君ルーマニアから学術貢献賞 大学院外国語学研究科博士前期課程の村松擁(まもる)君がルーマニアで開催された欧州国際科学プロジェクト「Man and Universe」(学生の部)の学術論文コンペティションに応募し、2017年2月24日付で学術貢献賞を受賞しました。論文はプロジェクトと同名の学術図書に掲載されました。 プロジェクトはルーマニア文部科学省の後援で、最新の科学や文化に関する論文を集め国際的な科学文化の発展を目指しています。コンペティションには、ルーマニア、日本のほか、アメリカ、イギリス、フランス、ベルギー、オーストリア、イラクなどから多数の学生が参加しました。 賞はルーマニア文科省のほか、国立ピテシュティ大学、アルジェシュ県議会、アルジェシュ県教育委員会、日本の日羅(日本・ルーマニア)教育科学協会など9団体が授与しました。 村松君の論文のタイトルは「ACognitive Approach to theMeaning of〝Go?as an Adjective」。 国際救助隊と称する組織が世界で危機に直面した人々を救う物語を描いた英国のテレビ番組「サンダーバード」のオープニングで「Thunderbirds are go(サンダーバード準備完了)」の文句があることに着目し、「Go」には動詞だけでなく、形容詞的な使われ方もあり、「準備が出来ている状態」を示すと考えました。 動詞としての「Go」はある場所から別の場所への移動を示しますが、〝The milk is going bad ?〝Themilk went bad?のようにある状態から別の状態への変化も表すと指摘します。 このことから、形容詞の「Go」が表す「準備が出来ている状態」とは、「そうした状態に変わった後の状態」、つまり、状態の移動の結果と考えられ、「Go」の本来の意味とかけ離れていないと結論づけました。 村松君は法律を専攻していた大学時代、カナダに留学したことで語学に関心を持ち、卒論は英イングランド地方のアクセントをテーマにしたそうです。同プロジェクトには大学時代の恩師の紹介で学部生の時にも応募して受賞、今回が2度目の受賞となりました。 小学生の頃は〝理科博士?のニックネームをもつほどの理科好き、高校生の頃は政治・経済に関心が移ったといい、「人生どう転ぶかわかりませんが、経験を積んだことはむだにはなりません。何ごとも全力で取り組むことが大切だと思います。論文をチェックしていただいた先生、コンペを紹介していただいた先生に感謝しています」と話しています。