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概要

外大通信デジタルブック

35 2年次に原則全員が英語圏と中国語圏の大学に各1学期間、2カ国留学できる英語国際学部独自の留学プログラムで留学した第1期生の4年生がいま、就職活動の大詰めを迎えています。語学の修得だけでなく、グローバル社会で活躍できる国際コミュニケーション力、国際理解力の習得に励んできた1期生は、就活でもこうした経験を武器に携え企業に挑戦しています。 「面接では英語、中国語と2つの言語が使えることをアピールしたことが、評価いただけたと思っています」 早ばや大手国際物流企業の内々定を手にした濱岡紗希さんは、春学期にオーストラリア・アデレード大学、秋学期に中国・上海外国語大学に留学しました「英語と中国語が生かせる業界は国際物流しかないと信じて、物流業界に絞って十数社の試験を受けました。内々定をいただいた企業は、ずっと第1志望で通し、そこは変わらなかったです。その思いが通じたと思っています」と、目を輝かせます。 エントリーシート(ES)の志望動機にも「海外勤務希望」を書き込んだ濱岡さん。まず、グループ面接では「学生は4人で、4人とも留学経験はあるのですが、2カ国留学の経験と中国語が話せたのは私だけ。面接者から英語と中国語のどちらが得意ですかと聞かれ、迷わず『中国語』と答えました」。大学から習い始めた中国語は「発音、文法を1年次からしっかり基礎を学んだことで、成績も伸びるようになり、今では英語より得意です」。現在、中国語検定のHSK(漢語水平考試)5級で秋には最上級の6級に挑戦するという。 ところが、上海外国語大学に留学したところで試練が。「クラスを決める学力テストを受けて入ったクラスのレベルが高くて成績は最下位。毎日、夜9時まで図書館通いを続けました。その甲斐あって、最終的に中国語の成績が留学生の中でトップとなり、優秀賞をいただきました」。内々定を獲得した企業のESで、このプロセスを強調したといいます。 役員による最終面接でも、海外勤務が話題となり「どこの国で働きたいかとの質問にも『中国』と答え、2カ国語を使った仕事に就きたいという気持ちを伝えました」と話しました。 アデレード大学では、日本語を学ぶ学生のスピーキングパートナーを務めたり、ボランティア活動に励み、積極性、行動力の面で成長できたといいます。 英語圏、中国語圏の大学に各1学期間留学し、専門教育機関で「読む、話す、聞く、書く」を磨き、2言語の運用能力の基礎を固めることを目的としたプログラム。現在、就活中の4年生が2年次に留学した2015年度の派遣数は別表のとおりで、英語圏・中国語圏の2カ国留学を経験した学生は365人でした。 「やはり、英語と中国語が使えることは、就職活動には有利だと思います。私としては、英語圏の大学に長期留学するより、短期で2カ国留学の方が視野も広がり、接する文化も変わり、考え方も違ってくるので、自分のためになったと思います」。最後に「将来は、やはり中国で働きたい」と、濱岡さんはきっぱりと答えました。「2カ国留学は就活に有利」春学期留学秋学期留学2015年度派遣数365人が2カ国留学を経験計614人399人英語圏305人中国語圏233人英語圏309人中国語圏166人英語国際学部世界各国から上海外国語大学に留学中のクラスメートと(奥から2人目が濱岡さん)アデレード大学の日本語クラブ(部活)のメンバーとバーベキューを楽しむ濱岡さん(手前右端)濱岡さん「中国で働きたい」内々定の第1期生