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概要

外大通信デジタルブック

05の留学生別科で実施するAsianStudies Program の受講生とし、派遣先選びでは、訪米に同行した外国語学部のスティーブン・ザーカー教授(留学生別科長)の国際ビジネスの経験や本学と交流のある企業の存在が役立った。同年11月には、関心のある企業を集めたプログラム説明会も開かれた。 こうして、2015年度に初めてのグローバルインターンシップが米国、フランス、オーストラリアなど8か国の留学生28人を対象に、企業10社と小中高校11校で行われた。 プログラムの意義の一つは、学生がインターンシップの経験を自身のキャリアとして将来に生かせることにある。欧米では企業に採用される新卒者の多くが大学時代にインターンシップを経験し、それを企業側も評価する傾向がある。本学の留学生にとっても自分をアピールできる材料となる。 日本の一般的なインターンシップは、短いのは数日間で、企業説明程度のものもあるとされる。これに対し、グローバルインターンシップは留学生別科修了後の5月末から6月初めに始まり、期間は2週間から2か月間と比較的長い。インターンは実際の仕事や業務を割り当てられ、企業や学校の日々の活動に携わることになる。 目的は、ビジネスや教育の実務経験を積むこと、派遣先業界の知識を習得すること――などにある。候補者の選定は、2月に申請、3月に候補選抜、内部面接、4月に派遣先の面接があり、最終的に決まる。 参加者は、派遣先が中学や高校の場合を除き、大半の企業、小学校、行政機関などの場合は、ビジネスレベルの日本語力が求められる。企業側には、「訪日客への対応で気づかなかったアドバイスがもらえた」(鉄道)、「外国人見学者への企業説明が好評だった」(メーカー)など歓迎する声もあるという。 また、留学生を派遣する海外協定校などにとっては、特に欧米でインターンシップが教育の一環として位置づけられていることから、「留学先を選ぶ際、KGIPに対する反応がいい」(国際交流部)といい、さらなる留学生獲得に有利に働くことが期待される。 派遣留学生数は、2016年度が32人、2017年度は51人と大幅に増え、留学生のインターンシップへの意欲が強いことをうかがわせる。17年度の派遣先も企業18社、小中高校13校、行政機関1の計32と、前年度の21から増加した。SMBC日興證券、三井住友銀行、クボタ、コマツ、日本通運、阪急阪神ホールディングスなど著名企業も多く含まれている。 プログラムの責任者であるスティーブン・ザーカー外国語学部教授は、留学生別科長を兼ね、米国とアジアで25年におよぶビジネス経験がある。現在、在日米国商工会議所(ACCJ)副会頭を務める。ザーカー教授は「この特別なインターンシップを海外留学生に自信をもってお勧めする。プログラムが始動したのは、本学職員と企業幹部、教員たちの努力のたまものである。学生諸君がこのすばらしい学習の機会を十分に利用することを願っている」と話している。×××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××最長2か月間、企業や教育現場で実務経験積む過去最高の51人派遣、受け入れ先も32に増加自信を持って勧めるザーカー教授60 40203010(人) (箇所)2015年2016年2017年50403020100 0■グローバルインターンシップ 留学生派遣人数と受け入れ先数派遣人数(人、左目盛り)派遣先(企業・学校など、右目盛り) 3221 2128 3251