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概要

外大通信デジタルブック

18Gaidai TopicsThe Gaidai 2017 Autumn No. 291 本学のイベロアメリカ研究センター主催のスペイン語教授法研究会が7月22日、中宮キャンパスICCホールで開かれました。 本研究会は2011年4月に発足、今回で第10回となります。これを記念し、講師に主語・主題の研究で著名な国立国語研究所教授の野田尚史氏を迎え、「リーディングのためのスペイン語の主語・主題・語順―日本語との対照から―」と題する講演会を開催しました。 スペイン語は英語と異なり、主語が動詞より後に来ることがあります。講演では、分かりやすい例文や図表を駆使し、スペイン語と日本語の主語と動詞の語順について、「なぜそうなっているのか」が明確に説明されました。 ICCホールのフロアに降りて、参加者と対話しながらの野田講師の熱演に会場全体が引き込まれました。 当日は猛暑のなか、本学の教員・学生、東京や金沢など他大学からの参加も含め、85人の参加者がありました。 講演後のアンケートには、「日頃考えていなかったことに気づかされた」「スペイン語と日本語の語順が鏡像関係にあるということが大変興味深かった」といった多くの感想が寄せられました。イベロ研 講演会第10回スペイン語教授法を熱演国語研究所 野田尚史教授大学教育の実質化 公立大学法人山梨県立大学の清水一彦・理事長・学長が9月8日、中宮キャンパス多目的ルームで、本学教職員を対象にしたFD講演会で講演を行いました。 講演で清水理事長は、自身と縁の深い同県立大や筑波大の具体的な例を引きながら、テーマの「大学教育の実質化を目指す」について、わかりやすく解説しました。 清水理事長は東京教育大と筑波大の大学院を修了。筑波大教授、同大副学長・理事を経て2015年から山梨県立大理事長・学長を務めています。 この日の講演ではまず、戦後の日本の高等教育システムが、戦後の人間形成や社会化を目指すエリート型から、1963山梨県立大の清水一彦理事長が講演本学教職員を対象にFD講演会大学教育の実質化を目指す方策を解説する清水一彦・山梨県立大理事長スペイン語教授法を講義する野田尚史氏年には知識・技能を伝達する大衆化したマス型へ。さらに2005年には新しく広い経験を提供するユニバーサル・アクセス型に変遷した流れを踏まえて大学教育問題を整理しました。 その上で授業中心主義、受動的学習主義、設置基準の形骸化が問題の本質にあると分析しました。その質的転換のためにはカリキュラムの厳選、教授法の改善、1単位を実質化することが必要だと強調しました。 講演の最後には今後の展望として、米国の大学で行われた大胆なリストラを例に、「日本にもこうした波は必ずやってくると考えた方がいい」と話していました。