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概要

外大通信デジタルブック

28Career Development短大部の保護者懇談会350家族が参加就職、編入学に関心岡本明香音さん就職に関する個別相談会で話を聞く保護者 枚方市を震度6弱の揺れが襲った大阪北部地震の発生や各地に大雨特別警報が発令されたことで、交通はストップ、本学も休講となりました。「災害が起こった時、どのような行動をとればよいか」―。短大部1年生の「KGCベーシックスA」ではこうした災害に備え、授業で防災について学んでいます。5月30日の全体授業では、阪神淡路大震災を経験した高校校長の貴重な体験談を聞くことができました。 防災授業は5月の3日間にわたって行われ、授業中に震度5の本震が発生、続いて震度3の余震が起こったとの想定で、学生たちは教室から一斉に避難。避難場所で学生の点呼を取るまでの訓練が行われました。 30日の全体授業では訓練を振り返り、第一防災(株)の田中敏也営業部長が「大学でこのような(防災を考える)授業があることに感銘を受けました」とする一方で「教室からの避難行動では緊迫感が感じられなかった。自分のことは自分で守り、さらには他者をも守る気持ちをもってほしい」との苦言もありました。災害発生時にどう動くか短大部で防災考える授業 短期大学部1、2 年生と保護者を対象にした「保護者懇談会」が6 月30日、谷本記念講堂で開かれ、約350家族が参加しました。第1部では、進路状況の説明や、3年次編入をした学生が体験談を披露。第2部では、編入学、就職についてクラス担任と個別相談が行われました。 第1部は講堂で全体説明が行われ、谷本和子短大部副学長がファーストステージの学習内容、セカンドステージとなる編入学、留学、就職などを見据えた進路について説明しました。 また、短大夜間部卒業後、3年次編入し、現在アメリカでインドア農業のスタートアップ企業に勤めている水野裕さんが紹介されました。水野さんは本学卒業後、東京大学大学院に進み、その後、パナソニックに就職しました。 さらに、短期大学部学位留学プログラムを利用し、本学の短期大学士号と米・マーセッドカレッジの準学士号を取得後、OPT(Optional Practical Training)制度を利用し、日系旅行会社のワシントン支店に勤務しながらアメリカの大学へ編入をめざしている仲美由紀さんの活躍ぶりが紹介されました。続いて、クラス担任が登壇し、一人ひとり紹介されたあと、進路指導部長の有本昌剛教授が進路の状況を説明しました。 最後に外国語学部に3年次編入をした岡本明香音さんが体験談を披露しました。秋からアメリカとデンマークに2カ国留学を予定している岡本さんは「短大ではIESプログラムを受講し英語力向上に努めました。また、留学生と共に暮らし、サポートするRA(レジデント・アシスタント)を務め、授業以外の活動にも力を入れました。RAは留学経験のある学部の先輩が多く、交流を通して「英語+α」の専門性を身に付けようと思い、セカンドステージとして2カ国留学を決めました」と話しました。 2部は会場を教室棟に移し、編入学の説明、クラス担任による個別相談が行われ、沖縄からの参加者など多くの保護者が相談に訪れました。個別面談では、就職、編入学に関する質問が多く寄せられました。面談に参加した保護者は「直接、担任の先生と話ができてよかった」と話していました。 続いて、阪神淡路大震災を経験した兵庫県立村岡高校の若浦直樹校長=写真=が「災害が起こったときに感じたこと(自分自身の経験より)」のテーマで講演しました。震災発生時は他校勤務で、修学旅行中。震災後は学校にも電話はつながらなかったといいます。JRが不通だったため翌日、バスで18時間かけて帰校。六甲山を越えたところで、火災の煙を目の当たりにし、現実を見せつけられたそうです。両親を亡くした生徒は、親戚が学校まで迎えに来ており、帰校後も家族と連絡がとれない生徒もいたということです。 震災時に全国からボランティアの応援を得たことをきっかけに、防災に関する専門知識や実践的な対応力を備えた兵庫県内の教員で構成する「EARTHチーム」を2000年4月に発足。熊本県など全国の災害地で活躍しているといいます。若浦校長はボランティアについて「被災地を訪れてみないと分からないことが多いが、2次被害の恐れもあるので、現地がある程度落ち着いてから行ったほうがよい」と話しました。