ブックタイトル外大通信デジタルブック

概要

外大通信デジタルブック

Mandai-ike外国語学部　小栗　裕子 教授生涯学習者としての一歩を!万代池は、大阪市住吉区にある池。周辺は万代池公園として整備されている。本学は1953 年、近くに関西外国語短期大学を開設。草創の地として受け継がれている。おぐり･ゆうこ／兵庫教育大学大学院連合学校教育学研究科修了（学校教育学博士）。滋賀県立大学人間文化学部教授を経て、2018年4月より関西外国語大学外国語学部教授。「Introduction to Academic English」「Introduction toHumnnities」などを担当。2008年『高等教育における英語授業の研究』（松柏社・共著）において大学英語教育学会実践賞を受賞。2014年から大学英語教育学会理事及び関西支部長。専門は英語教育学。Profile　大多数の皆さんは「ことば」特に「外国語（第二言語）」（以下L2と略します）の習得を目指して、本学で日々学んでおられることでしょう。既にL2を習得することがそんなに容易でないことに気がつかれた方も多くおられるのではないでしょうか。でも考えてみてください。母語でも人前で自分の思ったことを的確に表現することや、人に訴える文章を書くことは簡単にできるものではありません。それをL2で行うのです。　また、母語では対人関係を理解し、その時や場に合った会話をすることが求められますが、これは当然L2の場合にも必要になってきます。この能力を社会言語能力と言いますが、それは文化や言語によって異なると言われています。例えば、私たちはこの人と親しくなりたいなとか、もっと距離を置きたいなと思った時、それなりに工夫をしながら、会話を交わしています。母語ではこのような能力を日常生活や教育を通して、身につけることができますが、L2ではどうでしょうか。実際に使用しながら、習得していくことが一番いいのではないでしょうか。幸い本学には、たくさんの留学生が学んでいますので、彼らとの自然な会話の中で、これらの違いについて直接体験することが可能です。　ところで、成功するL2学習者とはどのような特徴を持っている人たちなのでしょう。「あらゆる機会を見つけ目標言語を使ってみる」ことや「自分の学びに責任を持つ」ことなどが挙げられています。また「間違いから学ぶ」ことも大切だと言われています。　L2の習得には時間がかかりますし、学べば学ぶほど目標が遠くに思えてきますが、皆さんは生涯学習者として、まずは本学で自分に最適な学び方を探すことを試みられてはいかがでしょうか。The Gaidai 関西外大通信 No.295 Autmun, 2018 2018年11月15日発行　発行：関西外国語大学　〒573-1001　大阪府枚方市中宮東之町16-1　http://www.kansaigaidai.ac.jp/万 代池