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概要

外大通信デジタルブック

THE GAIDAI No. 301 Spring, 2020 | 4少し考え方を変えてみようよりよい未来がきっと開かれる新入生へのメッセージ特集 4月10日に行われた新入生の誓詞式で大庭幸男学長は、新型コロナウイルスの感染が広がる中で入学した学生たちに、発想を転換すれば、よりよい未来が開かれると激励しました。谷本榮子理事長・短大部学長は短大部で学ぶことに誇りと自信をもってほしいと呼びかけました。関西外国語大学学長  大庭 幸男九州大学大学院文学研究科英語学・英文学専攻修士課程修了。米マサチューセッツ工科大学客員研究員、大阪大学大学院文学研究科教授、同副研究科長などを経て、2013年関西外国語大学外国語学部教授。翌年から大学院外国語学研究科長。2020年4月学長。博士(文学、大阪大学)。 新入生のみなさま、ご入学おめでとうございます。新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るっています。国によっては、これを「戦争」と位置付けて、感染拡大という見えない敵と戦っています。日本でも、4月7日に「緊急事態宣言」が発出されました。そのような中、新入生の一堂に会する入学式が中止になり、授業開始も延期になりました。 みなさんはこの状況をどのように捉えていますか。「仕方がないよ」とか、「せっかく大学に合格したのに入学式も授業もない。なんて不幸なことか」などと思う人がいるかもしれません。 しかし、大海原を走るヨットを想像してください。ヨットには、帆があります。帆が強風をまともに受けたら、前に進むどころか、後ろに押しやられたり、転覆したりするかもしれません。ですが、帆の角度を少し変えると、ヨットはものすごい速さで前進していきます。 また、イギリスの詩人シェリーは「冬来りなば、春遠からじ」とも言っています。これは、「今は不幸な状況であっても、いずれ幸せが巡ってくる」という意味です。 コロナショックによる現在の状況はそのうちに改善されるので、いつまでも落胆せずにほんの少し自分の考え方を変えてはどうでしょうか。そうすれば、人生というヨットは猛スピードで前進するし、そうすることによって自分のよりよい未来がきっと開かれるでしょう。 みなさん、どうか現在の状況を決して悲観せずに、自分の意識を少し変えて、本学の充実した学修環境や広範なネットワークに裏打ちされた留学制度などに目を向けてください。そして、それを十分に活用し、多様な価値観や異文化に触れて、切磋琢磨しながら次世代を担うグローバルリーダーとして世界に羽ばたくよう、その準備を進めてください。今日がその「記念すべき第一歩」です。 最後になりましたが、皆さまのキャンパスライフが、より実り多いものとなるよう、すべての教職員が全力でみなさまをサポートすることをお約束し、私の告辞といたします。(2020年4月10日、新入生誓詞式でのあいさつ要旨)