イーロン大学(アメリカ)の学生が来学。日本語クラスで日本語教員をめざす学生の授業も

関西外大の協定大学であるイーロン大学(米・ノースカロライナ州)の学生30人と教員2人が、1月11日、12日に「ファカルティレッド(FL)プログラム」の一環として来学。

さまざまな授業を通して日本文化への理解を深め、そのなかで2日間通じて「日本語クラス」も開講されました。

Faculty-led Program(ファカルティレッドプログラム)とは

担当教員の引率・指導のもと、テーマ学習に取り組む短期留学プログラム。イーロン大学の同プログラムにおいて、本学での2日間が組み込まれ、キャンパス見学や授業などを体験しました。



この記事では、日本語クラスで具体的にどのようなことが行われたのか、その様子をご紹介します!

※その他のプログラムや全体的な流れなどについては以下の記事で紹介しています。

ニュース詳細|関西外大
外国語が話せるようになる。その夢の向こうにはさらなる可能性が広がっています。語学の、その先へ。これからのプロフェッショナルを目指して。

日本語教員をめざす本学学生が講師に

授業は、イーロン大学の学生を15名ずつの2クラスに分けて行い、2クラス×2日間の計4回開講されました。


講師を務めたのは、日本語教員養成課程を受講する本学の学生たちで、

  • 上村 広菜さん(外国語学部 英米語学科4年)
  • 大森 茉那さん(外国語学部 英米語学科4年)
  • 小山 玲衣奈さん(外国語学部 英米語学科4年)
  • 辻井 菜緒さん(外国語学部 英米語学科4年)
  • 山本 玲乃さん(外国語学部 英米語学科4年)

がそれぞれ担当。順番に、自身が考えた授業計画のもと日本語の指導に当たりました。

2時間弱の枠があり、途中休憩なども挟みながら、さまざまな授業やアクティビティが行われ、その様子を以下でレポートします。

「日本語クラス」授業レポート

一部、日本語学習の経験者もいましたが、対象となるイーロン大学の学生たちの大半が日本語を専攻しているわけではなかったので、内容的には初学者向けの基礎的な日本語学習の授業となりました。

具体的には、

  • あいさつの仕方
  • 簡単な日常会話
  • 数字の数え方

などで、授業自体は英語で行われ、内容にあわせて日本語の発音などを練習しました。

数字の応用編としてお金の数え方(お釣りの計算)にもチャレンジ

数の数え方の応用編として、「お金の数え方」にもチャレンジしました。

例えば、手元に五千円札と小銭しかなく、お会計が3,400円だった場合、日本人はよく5,000円に400円をプラスし会計を行い、おつりを2,000円もらうということを日常的にします。


こういった習慣がない欧米人にとって(そもそも硬貨もあまり使わない)、日本人のこうした風習を知るのが興味深いトピックになったようです。

数字の数え方など、簡単な日本語学習のなかで、日本の文化や風習についても紹介!

日本の食文化について学ぶ

日本の代表的な文化のひとつが和食です。

授業でも、

  • 寿司
  • おせち
  • うどん、そば
  • 大阪のフード(お好み焼き、たこ焼き、串カツ)
  • 京都のフード(抹茶、八つ橋ほか)
  • スイーツ(お饅頭、みたらし団子)

といった料理やスイーツが紹介されました。


季節ごとに日本の伝統や地域の特産品などを紹介し、味や食べ方のほか、文化的な背景なども解説。

その上で、日本語での発音をみんなで繰り返しました。

2日目の日本語クラスでは、前日の夜に大阪でお好み焼きなどを食べた学生がおり、「おいしかった!」と盛り上がっていました。

文字(ひらがな)の書き取り

簡単な会話の練習だけではなく、二日目には日本語の書き取りにも挑戦。

授業で話題に上がった単語などをお手本に倣って、各学生がひらがなの模写を行いました。


「この日、初めて日本語を書く」という学生がほとんどで、多くの学生が異文化に直接的に触れる体験に楽しみながら取り組んでいました。

折り紙体験

日本伝統の遊びである「折り紙」の体験も海外では人気です。

こちらのアクティビティは両クラスで行われ、

  • 手裏剣
  • 箸入れ

などの作成にチャレンジ!


最初にスライドや動画を使って制作の工程を紹介。

その後は各自が作業に当たり、巡回する外大生が質問などに応じてサポートしました。


先に完成した学生が、他の学生をサポートするといった場面も。



上手な人、なかなか上手くいかない人、折り紙の進捗や完成度はまちまちでしたが、

皆さん折り紙体験を楽しんでいました。

折り紙は初体験という学生さんもいましたが、意外と皆さん上手に折れていました。

箸を使ったゲームに挑戦!

日本文化の体験の一環として、お箸を使ったゲームにも取り組みました。

皿から皿に球状のお菓子を箸を使って移動させるというもので、司会者が日本語の数字を読み上げ、その数字の数を一番早く移した人が勝ちとなります。


3チームに分かれたチーム戦で、各ゲームで勝利したチームに1ポイント付与されます。

最終的に一番ポイントの多かったチームが優勝です(ただし、最終戦は大逆転チャンスの5ポイントをゲット)。


そして、優勝チームには勝利賞として日本のお菓子(ハッピーターン)が送られました。

最終的には、勝利チームから負けたチームにもお菓子が配られ、みんなで仲良く「ハッピーターン」を試食。

「すごく、おいしい!」とこちらも好評でした。


チーム対抗戦が終わったあと、優勝チームのメンバーと授業をサポートした国際交流部の学生アシスタントとのエキシビジョンマッチを開催。

こちらも、大いに盛り上がりました。

スピードを競うシンプルなゲームでしたが、それだけにみんな必死になって、教室全体が盛り上がりました!

さいごに

関西外大では英語をはじめとする語学の修得はもちろん、それにプラスαのスキルや知識を学びます。

日本語教員もその一つですが、本学に留学している多くの外国人留学(2022年度実績で約960人)を対象とした留学生別科での日本語の授業の参加など、本学ならでは環境で知見を広められるのが特色となっています。


今回のイーロン大学のFLプログラムの「日本語クラス」もその一環で、来学いただいたイーロンの皆さんに楽しんでいただけたのはもとより、日本語教員をめざす学生たちにとっても貴重な体験となりました。

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