関西外国語大学孔子学院院長 あいさつ

靳衛衛
関西外国語大学孔子学院
院長
靳衛衛

孔子生誕2500余年となるこの2009年に、全世界に向けて中国語教育を推進し、中国文化を発信する孔子学院が、関西外国語大学に誕生いたしました。日本国内では12番目、外国語大学としては初の孔子学院であり、院長としてこの上ない悦びを感じております。

孔子曰く「志之有り。言は以って志を足し、文は以って言を足す」。世界中で異文化共存社会を目指す気運が高まるこの新時代に、言語を自在に操り、他国文化の真髄を理解し、自国文化を伝達するということの根底には、時代の波に乗り遅れまいと邁進する精神がみなぎっています。

現在、「世界で最も操りにくい言語の一つ」とされる中国語、今なお朽ちることのない中国文化には、その目覚ましい経済発展とともに、中国との共存を目指す全世界から熱い視線が注がれています。このような時代の波に乗って誕生した孔子学院は、いままさに世界の大海の波に乗って、世界へと繰り出しています。当時列国を遊説した孔子のように、「仁愛」に満ちた、「調和」のとれた社会の実現を目指し、儒教の真髄でもある「礼儀、学問を重んじ、共存共栄の平和社会を愛する」精神を世界に向けて伝えてゆきたいと考えています。

また、人々の心の世界は、大自然の山々や大地を流れる清水と深く結びついていることを、孔子は「知者は水を楽しみ、仁者は山を楽しむ」という言葉で表現しました。かつて、「知」と「仁」を兼ね備えた者こそが君子であったように、21世紀となった今でも、その基準が揺らぐことはありません。関西外国語大学孔子学院は、自然を育み、人の心を育てるこの穂谷の里山で、「雨垂れ石を穿つ」建学の精神を掲げ、日本や中国、世界との異文化理解・交流を志す「知者」「仁者」が集う、活気に満ち溢れた「人文山水」の場となり、世界の平和と繁栄に貢献できる「知者」「仁者」をより多く輩出できるよう邁進してゆきます。

皆様のご来訪を心よりお待ち申し上げております。

 
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