中国語教員養成センターからのニュース

 

2010年西日本地区漢語教師培訓講座全スケジュールを終了

2010/12/14

 

 

12月12日(日)に関西外国語大学孔子学院にて西日本地区漢語教師培訓講座の本年度最終回<活動の中で教え合い、実践の中で会得する>が行われました。講師は、世界漢語教学学会副会長の漢語研究者で漢語教育の専門家でもある大阪大学の古川裕教授でした。講座が終った後、受講者には中国駐大阪総領事館教育室の王君朝領事より修了証書が手渡されました。引き続き茶話会が行われ、参加者たちはリラックスした雰囲気の中で、自分が学んだ事や今後の希望などを語り合いました。

本年度の15回に及ぶ講演の最終幕を飾った古川先生の「現代漢語語法における複文の分析およびその教学」というお話は、非常に素晴らしいものでした。古川先生はまず教室の机を円く並べ、受講者たちを着席させました。受講者には情報カードが配られ、各自記入します。先生はそのカードを集めてよく切った上で指名し、順番に質問に答えさせます。こうして受講者は互いに検討し合い、啓発し合って、ゲーム感覚で学んでいきました。具体的には、漢語の複文の用例をひとつずつ日本語に訳していくのですが、翻訳作業を通して中日両言語が同一のロジックに対して異なる表現方法がある事を発見し、それらが認知上の差異を持っている事も合わせて確認するのです。この取り組みによって、講師と受講者、中国人と日本人は互いに啓発し合い、互いに教え合って中日複文の表現の相違点と共通点や最善の翻訳方法を深く考究する事ができ、極めて意義深いものとなりました。

修了式では、王君朝領事、関西地区中国漢語教師交流協会の張述洲理事、関西外国語大学孔子学院中国語教員養成センター長の鄭天剛教授がそれぞれ挨拶に立ち、本年度の培訓講座の成功を称え、今後の一層の発展に期待を表明しました。

茶話会では、今期の培訓講座に対して受講者が意見・提案を述べ、主催者側はそれに熱心に耳を傾けました。皆さんの一致した意見は、今後更に実用性・実践性を強化しなければならない、という事でした。新しい年を迎えるにあたり、西日本地区漢語教師培訓講座はきっと新しい様相を人々の前に呈するでしょう。

 
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