中国語教員養成センターからのニュース

 

2011年度第3回関西地区中国語教員養成講座を実施

2011/6/20

 

 

6月19日(日)に関西外国語大学孔子学院が開催した2011年度第3回関西地区中国語教員養成講座(『文法を理解し感じ取る』)には、関西各地から40人近くの教員や大学院生が参加し、素晴らしい2講座にじっと耳を傾けました。

午前の部のテーマは≪初級中国語文法語彙教育(二)≫で、本講座は今期日本人学習者の中国語に関する知識と教育講座シリーズの第3回目として、関西外国語大学の鄭天剛教授が担当しました。鄭教授は、文法を学ぶことは目的ではなく語感を得るための手段であり、文法は決められたものではなく、理解し感じ取るものであると述べました。講座の中で“変化”と“不変化”という一対の概念を用いて、対外中国語文法教育の難点である“不”、“没(有)”、“了”等を改めて解釈し、一般的な文法書で決められている種々の規定や制限を突破する糸口としました。また鄭教授は、解説ではなくヒントを通じて如何にして学生にリラックスした状態でこれらの言語表現方式である語感を獲得させるか、自ら手本を示しました。

午後の部のテーマは≪言語学と対外中国語文法教育の対比≫で、日本でも著名な中国語文法学者である大阪大学の杉村博文教授が担当しました。杉村教授の文法構造全景図は、受講者の目を釘付けにしました。一部文法における必要な一切の要素は、それぞれの列上部に構成され、同時にこれらの要素間の関係と相互作用においても精確な文章を描き出しました。この文法構造全景図を基礎とした上で、杉村教授は、関係・属性・状態・動き・話題・焦点・つながり等各方面における違いについて日中の文法を対比しました。これらの比較は幅広く行き届き、非常に啓発性を持ち、特に“得”の補語と方向補語の研究は受講者の考えを一新させました。

講座は良い効果を得て、以前から最も彼らの頭を悩ませた文法が教授陣の生き生きとした言葉によって具体化され、より親しみやすいものになりました。

次回の教員養成講座は、7月10日(日)に実施します。参加についてのお問い合わせは、電話:072-858-0043<事務局直通>または080-3850-2945<鄭天剛>まで。多くの方々の参加をお待ちしています。

 
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