中国語教員養成センターからのニュース

 

2012年度第2回西日本地区中国語教員養成講座を実施

2012/5/14

 

 

5月13日(日)、2012年度第2回目の中国語教員養成講座を関西外国語大学中宮学舎で実施しました。今回の講座には関西地区の大学、小中学校及び日中交流機関、中国語教育機関から40名以上の中国語教師らが参加されました。

 午前の部は、北京大学の施正宇准教授(早稲田大学孔子学院中国側院長)が「漢字と語彙の教授法と教材の編纂」について講義されました。日本人の学習者は漢字の基礎があるので、この有利な条件を充分に利用し焦点を合わせて更に効果的に中国語語彙の教学を進めていくべきだと述べられました。多くの例を挙げながら古代の甲骨文の出現から漢字の本来の意味を分析し、本来の意味から派生語への発展の軌跡を辿ることによって、本講座の受講者に漢字の形や意味の変遷について認識させたのち、文字としての角度から解説されるという、新鮮な講義内容でした。また受講者には、中国語が表意文字である点と結びつけ、漢字について科学的に焦点を絞ることによって実用的な中国語教材をいかに編纂するか、という研究課題が与えられました。

 午後の部は「文法研究の成果と言語教授法での応用」をテーマに、日本でも有名な中国語研究者である新潟大学の朱継征教授による講義でした。日中対照論文、著書が80以上、日本語翻訳著作も多くあり、かつて長期にわたってNHKで中国語講座の放送に携わっておられ、豊富な教学経験と研究成果をお持ちです。立体図を使って動相形式の系統的な発展をわかりやすく示され、この図をもとに抽象的なものが具体化すること、あいまいなものがはっきりすること、バラバラなものが系統立つことについてのご自身の研究成果を発表されました。自由討論の時間も設けていただき、受講者のみなさんには満足いく答えを頂くなど、内容豊富でユーモアがあるうえ、理論的な指導で大変得難い有意義な講座となりました。

 なお、今年度第3回目の講座は6月24日(日)です。多くの方のご参加をお待ちします。

 
ページの先頭へ戻る