中国語教員養成センターからのニュース

 

2015年度西日本地区中国語教員養成講座を実施

2015/8/3

 

 

関西外国語大学孔子学院は、7月31日(金)から8月2日(日)の3日間にわたって、関西外国語大学インターナショナル・コミュニケーション・センターで、今年で6回目になる西日本地区中国語教員養成講座を実施しました。西日本各地はもちろん、福井県などの大学や語学学校で中国語教育に携わる60人余りの方々が参加し、講座終了後には中国国家漢弁・孔子学院本部と関西外国語大学孔子学院の修了証書がそれぞれ手渡されました。3日間の教員養成講座では、国内外の著名な専門家の方々を講師としてお迎えし、12の特別講座や討論を実施しました。

今回の中国語教員養成講座には中国国家漢弁が組織する「国外漢語教師養成専門家チーム」を招請し、講座を担当していただきました。専門家として派遣されたのは北京語言大学の翟艳教授と蘇英霞教授のお二人で、翟艳教授には「中国語オーラル教育の理念と実践」、「中国語オーラル科目のテスト成績と問題設計」という日本の中国語教育において不十分であると言えるオーラル教育をテーマに講座を行っていただきました。蘇英霞教授は「中国語を第二言語とする教育の基本原則とその実際」、「中国語研究と中国語教育をつなぐ諸問題について」というご自身の長年の経験と実例をもとにした講座を担当、具体的で分かりやすい説明は参加者から好評を博していました。

大阪大学外国語学部の張恒悦教授には「日本語母語者に対する中国語機能語の教授法」をテーマに講座をしていただきました。日本の中国語教員の教育上優れているところを皮切りに、中国語の機能語を例にして、日本人に対する中国語教育における実際的で有効的な教育方法を指摘、紹介していただきました。また、関西外国語大学で教授を務めていた戸毛敏美先生は「日本人対象中国語教育の難点と教授法」、関西外国語大学の中村俊弘教授は「日本の中国語教育における教材の選択と使用」をテーマに講座を担当、どちらも日本の中国語教育に立脚しており、具体的な事例を伴うだけでなく極めて科学的で実用的な内容でした。

厳しい暑さと炎天下の中でしたが、3日間の講座には多くの方に参加していただけました。豊富な内容とユーモアを交えた内容に、時間を忘れて集中して耳を傾ける受講生の皆さんの様子が印象的でした。いくつかの講座では終了時に受講生と講師の方との質疑応答や交流の時間も設け、積極的に発言があるなど教室は白熱した雰囲気に包まれました。

全ての講座が終了した後、中国国家漢弁認定の「外国漢語教師養成証書」と関西外国語大学孔子学院の中国語教員養成講座修了証が関西外国語大学孔子学院院長・靳衛衛教授から手渡されました。受講生の皆さんは充実した実りのある3日間を振り返りながら、今回の講座で身につけた知識や技能を実際の授業で応用し自らの中国語教育を進歩させ、同時に、日本における中国語教育のさらなる発展に期待を寄せていました。

 
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