中国文化活動センターからのニュース
中国文化講座——山西商人(晋商)文化を開催
2015/11/9
関西外国語大学孔子学院中国文化活動センターは、11月7日(土)に関西外国語大学インターナショナル・コミュニケーション・センターで中国文化講座「山西商人(晋商)文化」を開催しました。
今回も興味を持った市民のみなさんに積極的に参加していただけました。講座では、まず、山西商人(晋商)について説明しました。晋は山西地方のことで、晋商は主に太谷、祁県、平遥等の晋中地区に集中して存在しました。この晋商は潮商、徽商と共に中国三大商人と呼ばれます。かつての晋商の足跡は長江の南北にあまねく分布していました。商業界での5世紀以上にわたる活躍ぶりは、「雀のいる所みな、どこにでも山西商人が居る」と言われたほどで、いかに偉大であったかを表現しています。そればかりか、ユダヤ商人、ベニス商人と並ぶ世界三大商人のひとつにも数えられます。
今回の講座では、明清朝時代の晋商の勃興・隆盛・衰退まで、500年以上にわたる歴史を振り返り、歴史上にその名を残すことになった経緯を概説しました。山西商人は初の両替商を創設し世界各地に支店を設け、「商売が全世界で繁盛し、三江(東北地方)に到る」と言われました。晋商は商売について深く研究し、まずは信義を大切に、儲けは後から付いてくる、という考え方で進取の精神と集団意識に満ち、偉大な勢力を得る事となりました。そして後世の人々にも貴重な経験と財産を残し、現在に到ってもまだなお「山西商人は商売上手で、財産管理にも長けている」と言い継がれています。
晋商の足跡が広く残る長江南北でも最も有名なのがその大邸宅です。中国のテレビドラマ≪喬家大院≫での山西省の大邸宅はまさに晋商橋家六代目の邸宅で、部屋数313室、総敷地面積1万642平方メートルもあり“民俗博物館“とも呼ばれる巨大なものです。
講座終了後には受講生のみなさんは、「山西に旅行に行きたい」「平遥の古城や喬家大院にも行ってみたい」「晋商文化を体験してみたいものだ」などと感想を話し、中国文化にたいへん興味を持っていただくことができたようです。
次回講座は「山西民間小吃」です。多くの方々のご参加をお待ちしています。