現代中国研究センターからのニュース

 

日本語教育家の笈川幸司氏が「外国語学習方法」をテーマに講演

2015/11/23

 

 

11月20日(木)、日本語教育家として国内外の各地で日本語学習に関する講演や授業を行っている笈川幸司先生をお招きし、「外国語学習方法」をテーマに特別講演を開催しました。北京の大学で10年間教鞭を取り、その後中国の299大学で講演を行った笈川幸司先生は中国国内の日本語学習者の間ではとても有名な日本語教育の専門家です。今年の9月からは「日本語講演マラソン」と題し、ロシアを皮切りに欧州の14ヶ国を訪れるなどその活躍の場はワールドワイドです。

講演は、中国人留学生の「日本語の会話をもっと上手になりたいです」という悩み相談からスタート。「日本語を上手に話すこととコミュニケーション能力は別です」「相手のことを思っていれば、国籍関係なく、上手下手も関係なくコミュニケーションはとれるはずです」との先生の答えには、参加者からは深くうなずく姿が見られました。続いて紹介されたのは“笈川メソッド”の“型”。「外国語を勉強している私たちにとって復習することは一番大事です」と語りかける言葉通り、質問に答える形の文章をひたすら繰り返します。参加者は笈川先生のユーモアをまじえ、小気味よいテンポで繰り出される言葉に一気に引き込まれ、“型”による発話トレーニングを続けるうちに徐々に滑らかに日本語の言葉が出るようになっていく様子に参加者自身もびっくり。その実践編として、笈川先生が作り出された“握手によるトレーニング”が行われました。距離を縮めて、限られた時間で言葉を交わし、最後は互いに褒め合います。相手(ペア)をどんどんテンポよく変えながら同じトレーニングを続けることで、参加者はスラスラと言葉が口から出るというその学習効果を体験できました。そして最後は、コミュニケーションの基本となるあいさつについてです。日本人と中国人の発音の特徴をユーモアを交えながら、“あいさつが如何に大切か!”実例を挙げ、外国語学習のポイントをレクチャーしてくださいました。

及川先生の個性豊かな魅力に魅かれ、笑い声が絶えない90分間を通じて、参加した留学生たちは外国語を学習する意義だけでなく、外国語学習で大切にすべきことも強く感じとった様子でした。

 
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