現代中国研究センターからのニュース

 

鄭冠平教授による特別講座「中国女文字の世界」を開催

2018/10/3

 

 

10月3日午後、アメリカ・ミドルテネシー州立大学の鄭冠平教授を関西外国語大学孔子学院にお迎えし、特別講座「異文化と歴史:中国女文字の世界」を開催しました。

はじめに、関西外国語大学孔子学院院長の靳衛衛教授が鄭教授に対し歓迎の言葉を述べました。鄭教授はミドルテネシー州立大学で国際交流部署の統括副部長と孔子学院院長を兼任されています。「女文字」の地に生まれ育った鄭教授は、今回の講座で受講者に神秘的なベールにつつまれた女文字について講演。女文字は中国湖南省の辺境の地域で女性が伝統的に使っていた文字で、1950年代になりその存在が知られるようになりました。菱形をしたこの独特な文字は女性のみが使用し、母娘や親しい友人などの間で密かに受け継がれてきたものです。鄭教授はその起源、特徴、内容及び学術的価値など様々な角度から紹介しました。

今回の鄭教授の講演で初めて女文字を知った受講者は、色んな興味関心・疑問を持ったようで、質疑応答の時間には積極的に質問していました。古代の女性の婚姻状況と家庭での地位はどうだったのか、女文字と日本の仮名文字に関係性はあるのかなど、鄭教授は一つ一つに丁寧に答えていました。

講座の最後に、鄭教授はミドルテネシー州立大学孔子学院の中国語教育の状況や中国音楽文化センターなどについて紹介し、広い世界観や考え方、探求心を持つこと、新しいことに目を向けてチャレンジすることなど、励ましの言葉も。「文化を異にする者同士の交流では、お互いを思いやりながら積極的に交流することが大切」とのことばで締め括りました。互いを尊重し合い、対話をしていくことで皆が平和と繁栄を手に入れることができる考えは、孔子学院の理念と繋がるものだと思います。

 
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