中国語教員養成センターからのニュース

 

2012年度第7回西日本地区中国語教員養成講座を実施

2012/11/26

 

 

11月25日(日)、2012年度第7回目の中国語教員養成講座を関西外国語大学中宮キャンパスで実施し、西日本地区の大学・高校・小中学校及び日中交流機関、中国語教育機関から50名以上の中国語教師らが参加しました。本講座は、受講生が実際に行われている教育について学べるだけでなく、自身の知識水準を一段と高められるように、午前の部(中国語とその教授法)と午後の部(中国語教育研究)の2部に分かれています。

今回午前の部では、関西外国語大学孔子学院の王峰先生が「第2言語としての中国語の読解・作文教授法」について講義しました。王先生は教育現場の実態から講義内容を“初級中国語読解と作文教授法”と“中高級レベルの中国語読解クラスと作文クラスでの教授法”の2つの部分に分け、順序だてて各レベルでの読解と作文教育の目標と教育原則を紹介し、それぞれの教育環境での教授法を実例をあげて解説しました。王先生の系統だった講義内容は、簡単で解りやすく、受講生に中国語読解・作文の教授法の新たな認識を与えてくれました。

 午後の部は、大阪大学から著名な中国語研究家であり中国語学会の前会長であった杉村博文教授をお招きし“日中対比から論ずる対外中国語文法教授法”のテーマでお話頂きました。先生はまず、趙金銘先生の“中国語文法の特徴”の中から、対比を通してこそ理解できる中国語自身の文法の特徴を引き出され、その後、ご自身の中国語への精通と文法へのデリカシーから、これらの問題に対する細緻にわたった考察と日本語との対比から知り得る多くの中国語文法の特徴についての持論を展開されました。文法現象を示しながら形成メカニズムの基礎について解説があり、さらに深く、いかに中国語非母語学習者に対して文法教育を行うかということに焦点を当て詳細に討議しました。受講者は杉村教授の各考察からの気づきに驚き、立てた仮説には深く考えさせられ、解釈には信服しました。杉村教授は講座終了後も熱心に受講者からの質問を受け、答えてくださいました。杉村教授を講座にお迎えし、直接お話を聞く機会と親しく交流を得ることができたことを大変ありがたく思いました。

今年度最後となる第8回目の講座は、12月16日(日)に実施します。この日には併せて講座の修了式及び懇親会を行いますので、どうぞご参加ください。

 
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