基礎力をより実践的な形で完成させるために、体験型授業を取り入れています。この授業では、企業・行政・地域と連携のもと、その企業などが実際に抱える課題や問題に対して、学生ならではの主体的な分析やアイデアの展開によって解決を図り提案するものです。全プロセスを担当教員と外部講師(企業講師)が協力して指導、より実践的なビジネスプロセスや実社会、実際の企業を体験することにより就業力を育成します。また、3回生の年間を通じた授業とし、12月からの就職活動に最も適したタイミングで実施して、その効果を最大限に高めています。
機内販売の一つに「ANA・My Choice」があります。全国で厳選されたお菓子・スナックやドリンクを、お土産や機内での飲食を目的として、ANAオリジナルのパッケージで販売しています。この機内販売を更に多くのお客様にご利 用頂く為に、魅力ある新規商品の発掘と 認知度向上に繋がる販売促進手法を、提案しました。
他航空会社の動向調査、ANA機内での販売の現状調査(客室乗務員へのヒアリング)、お客様ニーズ調査(街頭での航空機利用客へのアンケート)を実施しました。それらの調査結果から商品選定要件を抽出し、合致した商品を多数探し出しました。又、購買意欲が高まるようなオリジナル・パッケージデザインや、様々な販売促進案を、学生ならではの視点で立案しました。
国際言語学部
永野 瑞季さん
PBL授業は、私にとって大変有益な活動でした。少しでも積極的に取組む為に、授業中は発言に努め、考えて様々なアイデアを提案するように心掛けました。その結果、アイデアを創造する力や、仲間と働く協調性など、今後社会で求められる色々な基礎力を習得する事が出来、自分自身を格段に成長させる事が出来たと思います。
全日本空輸株式会社 客室センター 客室乗務員 インフライトマネージャー
田中 美和様
弊社との連携は初めての試みでした。社員と同等の課題を採り挙げた為ハードルの高い講義でしたが、学生の柔軟な発想と努力・情熱で無事目的地に着陸出来ました。頂いた提案は既に一部採用させて頂き販売促進に繋がっています。1年間で大きく成長した学生の皆様が希望の職に就き、社会で活躍される事を心よりお祈りします。
若者のお酒離れが進む中、お酒の魅力を理解してもらうにはどうすればいいのかを課題として飲酒実態調査をした結果、お酒に求める役割・価値の違いによって学生を3つのグループに層別・構造化できました。お酒の魅力を理解している学生は少数で、仲間とのコミュニケーションの円滑化を図ることを目的に、お酒のアルコールが果たす高揚感に期待している学生が多いという結果を得ました。
ウイスキー工場、ビール工場の見学に行き、お酒の製法、歴史、文化を知ると同時に、つくりたてのお酒に触れ、お酒の魅力理解のきっかけ作りができました。また、学園祭では社会人を含む多くの人への飲酒実態調査とともに、ノンアルコール梅酒の試飲会を通じてノンアルコール梅酒の認知度や嗜好性を知る
国際言語学部
中村 ありささん
私はPBLで特に積極的に提案を発言する発信力と課題に何度でも向き合う粘り強さを得ることができました。何よりも同じ壁を乗り越えようと1年間共に取り組んできた仲間は私の財産です。不安と辛さでいっぱいになる時もありましたがチームの団結力があったからこそ、今までにない達成感を得ることが出来たのだと思います。
サントリー酒類株式会社 スピリッツ事業部 商品開発研究部 シニアスペシャリスト
鳥井 和之様
お酒との繋がりを持ち始めたばかりの皆さんにとって、本課題はいわば未知の分野だったために、取組みにくかったものと思います。にも拘わらず自らの飲酒動向の深掘りや検証、場面体験を通じて多くの情報を導き出して頂きました。お酒を覚えたての皆さんの反応や視点は我々にとっても貴重な情報になったと感じています。
昨今、アジア中心に男性の美容への意識が高くなりつつあり、男性用美容機器市場の拡大が予想されます。現状の男性用美容機器は、女性用ほど商品展開がなく、特に男性特有の悩みの解消には至っていません。また、男性自身も興味はあるものの気恥ずかしさもあることから、女子学生の視点や意見も反映しながら、自分達が欲しい美容機器およびサービスを考察し、提案いたしました。
様々な調査手法や分析手法を駆使して、業界の情報収集や学生のアンケートを実施、そこからアイデア展開、その集約からパナソニックに4つの視点を提案しました。 今どきの若い男性の美容ニーズに対する機能、機器、また訴求にふさわしい場所やイメージキャラクターの提案など、女子学生の意見も伴った、学生自身の実感あふれる提案ができました。
国際言語学部
平井 啓之さん
私達のPBLは、全員が納得して進行することを重要視しましたが、最初は意見があまり集まりませんでした。そこで、私達は3つのことを行いました。1.少人数のチームを作る。2.アイディアシートを配布する。3.授業外でも集まれる機会を設ける。これらを行った結果、意見が徐々に集まり、全員が協調し合う大切さを学びました。
パナソニック株式会社 R&D本部 スマートライフ技術開発室 室長
川口 さち子様
当社のために、斬新なアイデアをいただきありがとうございました。本授業を通じ、我々が気づいていない視点が多数あり大変参考になりました。そして、発想方法、メンバー間のコミュニケーション、アイデアのまとめ方等皆様の多大なる成長を感じた次第です。皆様の今後のご活躍を祈念しております!
(株)トンボは学生服のトップメーカーですが、日本では少子高齢化により、学生服市場は縮小しています。そこで、新市場を求めて、経済発展が目覚ましく、人口の多い中国への展開を研究課題として取り組むとともに、これらを解決する過程で私たちの就業力の向上を目指しました。
中国人留学生にアンケートやヒアリング調査を実施し、中国人のリアルなニーズを得ました。その調査を元に「可愛さで創る青春」と「知性の休日」をコンセプトとし、商品プロフィールや流通、販売促進などの仕事の仕組み(ビジネスモデル)を設計しました。その結果、初めてのことでも、意欲と努力で乗り越えられることを学びました。
国際言語学部
住友 雄輝さん
私がリーダーとして活動してきた中で感じたことは、メンバー全員で成果を挙げることの難しさです。誰かに任せっきりにするのではなく、全員が積極的に活動に参加できるように、話の進め方や、雰囲気作り、メンバーのモチベーションの向上に努めました。
株式会社トンボ 事業開発本部 ユニフォーム研究室 主席研究員
佐野 勝彦様
企業がPBLに求めるものは、自前資源でも立案出来る現実的な案ではなく、思いもつかないヒントやひらめきです。今回は、学生ならではの感性とアプローチで取り組んでいただき、弊社社員のように制服漬けになった頭では思いつかないようなきらめく宝の山(最終レポート)を手にし、献身的に活動していただいた学生諸君に限りなく感謝しています。
私たちは「外国人に寿長生の郷へ来ていただき、リピーターになってもらう」という活動目的をかかげ、国際化、広報の2つのチームに分かれて活動しました。広報チームは、外国人の関心・興味をひく、「寿長生の郷」の情報を提供するというテーマで観光地などのパンフレットやHPを調査分析、併せて外国人対象アンケートを実施し、その分析結果をもとに実際にHPとパンフレットを作成しました。 また、国際化チームは、観光地の既存のサービスを調査し、外国人を対象にイベントを実施。そこから「外国人が訪れやすい環境づくり、充実した外国人向けサービス」を検討しました。
上記の活動を通じて、「思わず手に取るパンフレット作成」「外国人の心を奪うHP作成」「外国語で出迎え」「外国語表記のツールで案内」「留学生受入れ大学との提携」の5項目を提案しました。
国際言語学部
井上 正登さん
今回、叶匠壽庵と連携し、外国人に向け和菓子の情報発信を軸に活動してきました。外国人に向けたアンケート調査やイベントを通して、外国人にとって和菓子は新しく魅力的なものであるとわかりました。同時に私たち自身も、和菓子の魅力を今まで以上に知ることができました。
株式会社 叶匠壽庵 営業部 営業企画課長
篠原 太幸様
今年で2年目という事で前年を踏まえた活動となりました。最初はなかなかペースが掴めない時期もあったかと思いますが、最後にはチームとしてまとまった成果発表に繋げて頂いたところに皆さんのエネルギーを感じました。この活動における経験を今後の就職活動、また社会人となった時に少しでも役立ててもらえれば幸いです。
本チームでは、大阪国際会議場(グランキューブ大阪)と大阪国際会議場が立地する中之島の魅力を広報誌「グランキューブ便り」を通じて発信することで、会議場の利用者の拡大と利用者からの深い理解を獲得することを目指し取り組みました。記事作成にあたり、大阪国際会議場と中之島のフィールドワークや関係者へのインタビュー、文献収集・調査などを行いました。
中之島と大阪国際会議場をより知ってもらうためのトピックとして、中之島は「光の饗宴」、大阪国際会議場はその設計者である「黒川紀章」を選びました。広報誌の見開きを使い、「光の饗宴」の特集では他の雑誌では取り上げられないような開催者の思いに、「黒川紀章」を基軸にした特集では大阪国際会議場に込められた建築思想にスポットを当て記事を制作しました。
国際言語学部
原田 知香さん
私はPBLで最初、メンバーの話し合いについていけませんでした。それではいけないと思い、集まりに積極的に参加し話の概要を理解しようとしました。話し合いでは、メンバーの提案には良い点も悪い点もあり、その中で選択していきました。私はこの過程で今までに経験したことがない貴重な時間を過ごせたと思います。
株式会社 大阪国際会議場 総務部 総務課長
松尾 浩伸様
学生の就活の一助になればとの思いで参加させていただきました。当社の事業において、建物自体や当館周辺で開催されている既存イベントをいかに見せていくかといった観光業の視点に改めて気付かされた取組みでした。特に、大阪府立国際会議場の設計思想を掘り起こしていただいたのは、社員にとっても発見です。
大阪には優良な中堅企業が数多く存在しますが、学生にはその魅力が十分伝わっていません。そのような現状をふまえ、当チームでは、中堅企業と学生が自由に交流し、お互いの魅力をアピールできるイベントの企画に挑戦しました。コンセプト策定、企業訪問、コンテンツデザイン、広報活動などの作業を積み重ね、イベント立ち上げのプロセスを実体験しました。
「優良企業フェスタ」の名のもと、いよいよマッチングイベントを学内で開催。学生が研究を重ねて厳選した大阪府内の優良企業10社、多数の関西外大生が参加しました。会場設営、会社説明、ディスカッションやディベートの指導、その他プログラムの運営に至るまで、すべて学生自身が行い、新しいスタイルのマッチングイベントを実現することができました。
国際言語学部
森脇 英貴さん
授業を通して社会を実感できました。学生の意見が企業人には通用しないなど、社会の厳しさを肌身で感じる瞬間が多々ありましたが、めげずに最高のイベントを作り上げることに成功しました。発信力や協調性が身につくとともに、全員で作り上げたという達成感を味わえるのがPBLの醍醐味だと思います。
大阪府 商工労働部
鴨田 悦史様
昨年の先輩たちの提案を具体化する集大成として「優良企業フェスタ」の開催にまで到達したことをすばらしく思います。日を重ねるごとに議論も活性化し、予想以上の企画となったことで学生の皆さんのパワーを実感できました。私たちにとっても今後の施策を考える上で「学生視点に立つ」機会となり、良い刺激を受けました。