「結」のすべての学生が笑顔で、ハッピーに。その思いを胸に統括として全体をまとめる

関西外大生と海外からの留学生が共同生活を送る教育施設「GLOBAL COMMONS 結 -YUI-」。

そこで留学生や入居者のサポートを行うのがRA(レジデント・アシスタント)です。



そんなRAとして活動する田中 佑芽さんのインタビューをお届けします!

「結」施設について

居室は一人部屋で、23室または27室で1つのユニットを構成。入居している学生をレジデントと呼び、レジデントの日々の生活をサポートするのがRA(レジデント・アシスタント)で、各ユニットにRAがいます。

※記事の内容は取材時のものになります。

学生プロフィール

学生プロフィール

田中 佑芽さん(外国語学部 スペイン語学科3年)
福岡県・柳川高校出身


お母さんの勧めで幼稚園の頃から近所の英会話教室に通っていた田中さん。

教室での授業自体は楽しかったが、習い事として毎週通うのが嫌で、中学生くらいまでは英語が好きではなかった。


田中さん
田中さん

ただ高校入試の受験勉強を始めたくらいに、リスニングとかもスラスラ入ってくるし、英語の理解力がすごく上がっていることに気がついて。これまで習っていたことがスキルとして身についていたんだ!と、その頃から英語が好きになりました。

キャンパスの華やかさと「結」での生活に憧れ関西外大へ

福岡出身で、当初は九州の外国語系の大学への進学を考えていた。

複数の大学のオープンキャンパス(OC)にも参加してみたが、いまいちピンと来るものがなく、高校の先生に相談したところ関西外大のパンフレットを渡され、高校3年生の夏休みにOCに参加する。


田中さん
田中さん

OCで実際に大学を見学し、ここしかない!と思いました。キャンパスが広くて、きれいで、外国人留学生もたくさんいるし、その「華やか」な雰囲気に魅せられました。

「結」の施設見学を行ったときの感想は「最高!」

▲オープンキャンパスで開催される「結ツアー」の様子

また、他の大学にはなかった「結」という施設が何より魅力的に感じた。

九州の大学に進学した場合、実家からの「通い」でと言われていたので、その学生生活と関西外大に進学して「結」で過ごす日々を比較した場合、圧倒的に後者の方が毎日が充実するように感じられた。

田中さん
田中さん

施設を見学したときの感想を一言で表すと「最高!」です。どうせ関西に出て下宿生活になるのであれば、一人暮らしではなく「結」に入って、このすばらしい施設で留学生たちといっしょに生活したいと思いました。



しかし、田中さんが入学する2020年春に新型コロナウイルスの感染が拡大し、「結」の入居は延期に。

ただ、ご家族の事情で「結」の入居日より3日早く大阪に来ていた田中さんは、1年次にその3日間だけ「結」での生活を体験する。

田中さん
田中さん

その際に、新しい土地で友だちもおらず、何もわからない私に親切にしてくださったのがRAの先輩で、買い物についてきてもらったり、夜にたこ焼きパーティーを開いてもらったり、本当に優しく接していただきました。


困ったときに助けてくれるスーパーヒーローのような存在で、そのときには私もRAになる!という思いを強く持ちました。



「結」とRAの詳細については、以下の記事をご参照ください。

オープンキャンパスをきっかけにスペイン語学科へ

OCに参加した際に、スペイン語学科の模擬授業にも参加した。

幼少時より英語には親しんできたが、スペイン語は初めての体験。その言葉の響きが、新鮮に感じた。

田中さん
田中さん

模擬授業では先生が単語カードを見せて、これはなんて読むでしょう?みたいなことをやったのを覚えています。


例えば、Chocolate(チョコレート)はChocolate(チョコラテ)と発音することを初めて知って、英語と似ているところもあるし、取り組みやすそうで面白そうだなと感じました。



この体験を機に、英語とスペイン語の2言語を学ぶことができるスペイン語学科に進学することを決意する。

実際に学んでみて、「英語にはない雰囲気やリズムがあり、学んでいて楽しい」と田中さん。

田中さん
田中さん

会話は英語ほどではありませんが、けっこう上達しました。スペイン語圏のネイティブの方が先生以外にはいないので、なかなか日常で話す機会がないんですけど、その意味でも外国人留学生の受け入れ再開はうれしく、今から交流できるのを楽しみにしています。

RA統括を担当

2年次から「結」に入居し、同じタイミングでRAとしての活動もスタートさせた。

当初は、入居者たちの住環境をより良くする活動に取り組むRAセクション(現・QOL=クオリティ・オブ・ライフセクション)を担当。


同セクションでは、

  • 施設内の備品のチェック
  • 布団の搬入
  • 消毒用のアルコールの設置

などを主に手がける。

田中さん
田中さん

イベントセクションやSNSセクションなどに比べて地味で、「どうして私が」と当時はふてくされていました(笑)。


そこで何か新しいことができないかと考え、RAの先輩に「何をすればいいですか?」って聞いてみると、「何をすればいいかを考えてみたら」と言われて。


なるほど、指示待ちではなく、自分で発信していけばいいんだと思った田中さんは考えた。考えて、考えて、コロナ禍の生活を守っているのが私たちのセクションだ、という答えにたどり着く。

レジデントの安心・安全がなければ勉強もできなし、生活もできないし、イベントも開催できない。イベントができないと広報もできない。


▲田中さんが考案し、RAのみんなで作成したアルコールペダル


そんな皆の生活を守るためにRA(現QOL)セクションは活動しているんだという考えに至り、それに寄与できる何かを作ろうと、アルコールペダルを制作した。

田中さん
田中さん

足で踏むとアルコールが出てきて、手を触れずに消毒できるというもので、SDGsの観点から段ボールなどの廃材を使って作成。コロナ禍では不可欠なアルコール消毒を少しでも楽しく、非接触で行えるようにという願いが込めました。


※上Instagramの画像参照

事務局と学生の橋渡し役として、意見の折り合いをつけ、調整する

3年次からRA全体を取りまとめる統括を担当。

RAと大学の事務局との橋渡し的な役割を担っている。

田中さん
田中さん

統括は目に前のことだけを見るのではなく、2カ月先を見据えてアプローチをしたり、準備をしたり、全体が円滑に進むように気を配ります。

大変なのは、事務局の考えとRAの思いが違ったときで、どう折り合いをつけて調整するかでいつも苦労します。



例えば、取材を行った時期がちょうど「結」内のユニットの入れ替えが行われているタイミングで、事務局から新たに編成されたユニットの部屋割りの情報が統括に来て、統括がそれをRAと各レジデントに伝える。

そうすると学生から「この子と同じユニットがよかった」といった声が少なからず上がるので、そのフォローに回るのも統括としての務めとなる。

田中さん
田中さん

一度決まったユニットのメンバー構成は変えられませんので、相談に来たレジデントの話を親身になって聞き、前向きなことを言ったりしながら、納得してもらえるようにコミュニケーションを重ねます。

宿泊ありのフィールドトリップを実現したい

RA、統括として今後やってみたいことを聞いてみると、

  • 運動会「YUI PIC」
  • フィールドトリップの宿泊バージョン

の2つのイベントを挙げてくれた。


「YUI PIC」は同じくRAの堀桜萌さんといっしょに企画した「結」メンバーによる運動会で、2022年春学期に開催される予定だったが、新型コロナウイルスの感染状況を考慮し、延期となった。

田中さん
田中さん

開催直前までこぎつけていたので、コロナ禍の状況を確認しつつ、なんとか秋学期に実現できればうれしいです。


▲コロナ禍で止まっていた「結」のフィールドワークが2022年5月に久しぶりに行われ、伊勢神宮などを巡った。



フィールドトリップは、海外から関西外大に来ている留学生たちと、国内の観光地などをいしっしょに回るというもの。

これまでに名古屋や伊勢などに行ったが、日帰りのバスツアーだったので、新たな挑戦として宿泊ありのツアーを実現できないかと現在企画を考えている。

田中さん
田中さん

日帰りだと関西圏を中心に行ける範囲が限られているし、留学生は旅行に行くとしても関西とか東京で、四国や九州に行く機会はほとんどないと思います。

そうした思いから宿泊ありのフィールドトリップを考えたんですけど、実現できるとうれしいですね。私の出身地である福岡もぜひ紹介したいです(笑)

RAと結についての質問

――「結」の魅力について。

田中さん
田中さん

入居者同士が家族のような存在になれ、絆が深まる点です。留学生とも一生の友だちになれますし、 以前同じユニットだったアメリカ人留学生の子とは、今でも毎日LINEでやりとりをしています。



――「結」のお気に入りの場所は。

田中さん
田中さん

各ユニットに設けられているラウンジです。部屋に行くまでに通る場所にあるので、ラウンジにいてるとみんなの表情を見ることができるんですよ。


帰ってきて来たときに、いつもと違うなと思ったら「どうしたの?」って声をかけて、話し合ったりします。

――ユニットのメンバーと仲がいいんですね。

田中さん
田中さん

通常、ユニットは半年に一回入れ替えがあるんですけど、コロナ禍で引っ越しが延期になり、今のメンバーとは1年半いっしょにいます。それだけに絆も深く、みんなで旅行に行ったり、ラウンジでバイトのことや失恋話を聞いたり、本当に何でも話し合える仲間です。


ちなみに、コロナ禍でいろいろイベントが中止になり、「結」の中でできることをということで、ユニットメンバーで簡易の夏祭りを先日行いました。

▲お惣菜を買い出し、出店の雰囲気を再現!
▲テラスでスイカ割も体験。「すごく盛り上がりました!」と田中さん。
田中さん
田中さん

マスクの着用など、感染拡大の予防対策に気をつけながら、唐揚げなどのお惣菜を買ったり、チョコバナナを自作したり、出店の雰囲気を演出しました。スイカ割も楽しかったです!



――RAをやっていて、成長したことは?

田中さん
田中さん

2年の秋学期、RAセクションから統括に替わる間の12月から2月末にかけて、企画Bセクションのヘッズ(代表)と広報をやっていたのですが、この期間が最も自分を大きく成長させてくれたと思います。

代表として、セクションメンバーへの情報共有、事務局とのやりとり、企画の決定、イベント当日の司会進行などを手がけるわけですが、初めてのことばかりですごく苦労しました。

――具体的にはどういったことに苦労したのですか?

田中さん
田中さん

イベントを企画する際に、複数案の中から1つに決断できなかったり、他のRAも忙しいだろうなと思って仕事を振れなかったり、いろいろなことが上手くできずに悩んでいました。

――どのように乗り切ったんですか?

田中さん
田中さん

周りのメンバーが、「全然私たちは辛くないよ」「気にせず仕事を振ってね」と言ってくれて。その言葉をきっかけに、私がすべてを回すのではなく相手を頼り、いっしょに考えながら、いろいろなことを進められるようになりました。

――その体験が自身の成長につながった?

田中さん
田中さん

はい。統括になりましたが、今では全体ミーティングも余裕で回せますし、仕事を振るときも丸投げするのではなく、お互いに話を重ね、確認しながら作業を進めることで、全体を今まで以上に上手くまとめられるようになったと思います。


――RAとしていつも心がけていることは?

田中さん
田中さん

 「レジデントをハッピーに」という「結」の合言葉があります。私を含むRAもレジデントの一人なので、「結」にいるみんなが楽しくなるようなことを常に考えています。


例えばそれは日々のレジデントのサポートだったり、入居者の希望を汲み取ったイベントを企画・運営することだったり、そうした活動を通じてみんなの笑顔とハッピーを増やしていきたいですね。



――RAをやっていて、やりがいを感じる瞬間は?

田中さん
田中さん

 レジデントや他のRAからかけられる「ありがとう」の一言が一番のモチベーションになっています。

RAになったばかりの2年生の頃は何をしていいのかわからず、自分のユニットの人たちのために尽くそうとがんばっていました。今は自分のユニットはもちろん、統括として「結」の全ユニットに関わろうという思いを強く持って行動しています。

――「結」全体だとかなりの数になると思いますが、全ユニットの学生と関わるために意識していることなどがあれば教えてください。

田中さん
田中さん

コロナ禍で今はユニット間を自由に行き来することはできませんが、イベント時などに顔を合わせたら、面識のない学生さんとかにも積極的に声をかけるようにしています。


――最後に、「結」への入居を考えている人に一言お願いします。

田中さん
田中さん

「結」に入った先輩は、大学案内などで取り上げられることも多く、日本国内や世界で活躍しているなという印象です。人間としてビッグになれますよ(笑)。


「結」は単なる寮ではなく、交流したいという気持ちが強い人ほど大きく成長できる教育施設です。「結」では様々なイベントが催され交流の機会も多くありますが、その機会を活かせるかは自分次第だし、交流の場数を踏めば踏むほど語学力も人間力も飛躍的に身に付くと思います。 

さいごに

田中さんのユニットのラウンジの壁には、ユニットメンバーでいっしょに撮影したイベント時などの思い出の写真が、毎月1回貼られる。

田中さん
田中さん

月ごとの写真を貼ることで、例えば「7月にミニ夏祭りやったよね」といった感じに、1年を通してユニット内での出来事が目に見えてわかるようにしています。


それと同じことを田中さんは「結」のエントランスでも行い、毎月1回行われるレジデント・ミーティングの写真を壁に貼っていっている。

このミーティングは「結」に入居する全学生が参加するもで、

レジデント全員が写る写真ってあまりないので、毎月撮影して私が勝手にエントランスの柱に貼っていってます。そうすることで、一人ひとりが「結」のメンバーなんだと再認識してもらえるきっかけになればと思って」と田中さん。

田中さん
田中さん

これからも「結」のみんなが笑顔でハッピーになれるお手伝いをし、思い出の写真を一枚でも多く増やしていければと思います。

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