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世界を舞台に働く力は、
多文化なオーストラリアへの留学で培った。

世界を舞台に働く力は、多文化なオーストラリアへの留学で培った。

多様な価値観と向き合う
諦めず最後までやり切る
他者に貢献する
山田 さやかさん

帰国子女でもなく、高校まではとりたてて英語が得意でもなかった私。いまは、パナソニックの海外マーケティング部でさまざまな国籍のメンバーとともに働いています。コミュニケーションツールとしての英語力や多様性の中で自分を表現する力は、関西外大、そして留学先のオーストラリアで身に付けました。

<<Profile>>
在学中はオーストラリアに留学したほか、ベトナムでのボランティアも経験。そこから人生の目標を見出し、ここなら実現できると考えてパナソニックに就職。アメリカ駐在も。

目標は、世界の人々の暮らしを豊かにすること。

 現在、私の主な役割は2つあります。1つは、ヨーロッパ市場における美容家電のマーケティング企画。パナソニックの美顔器やドライヤーなどの商品が、どうすれば現地でもっと売れるのか。トレンドやニーズを調査・分析したうえで、商品そのものを企画したり、PRの方法やパッケージのあり方を考えたりしています。

 もう1つの役割は、海外に向けたオンライン販売の戦略を立てること。コロナ禍によって人々の生活様式が変化し、パナソニックでもオンライン販売の強化が急務となりました。私は2020年の10月まで約2年間、デジタルマーケティング最前線のアメリカに駐在していたので、そこで培ったノウハウを全世界に広げようと頑張っています。

 パナソニックに就職したきっかけは、大学2年次に、ベトナムの孤児院でのボランティアに参加したことです。授業で世界の貧困や児童労働について学び、自分の目で確かめようと一人で現地へ。衛生状態も良くない場所で子どもたちとの共同生活を経験し、いかに自分の生活が恵まれていたかを知りました。そのときから「日本の優れた技術や商品で、世界の人々の暮らしを豊かにすること」が私の目標に。そして、さまざまな事業や商品をグローバルに展開しているパナソニックなら、持続的に途上国をサポートできると考えたのです。

留学先で求められた活発なディスカッション。

 入社後は国内営業として配属されましたが、海外に関わるという夢は諦めずにいました。4年目で社内公募制度に手を挙げ、現在の海外マーケティング部へ異動することができました。その後、アメリカに駐在していたときは、中国、香港、インド、アフリカ、ヨーロッパ、中南米と、多国籍のメンバーと一緒に仕事をしていました。いまの部署も多様性にあふれ、会話はもちろん、メールやTV会議などでも日常的に使うのは英語です。

 でも、大学入学前の私は帰国子女でもなければ、英語が得意だったわけでもありません。ただ留学には憧れがあり、挑戦することに対して意欲的でした。関西外大のパンフレットを親に見せながら、「私は絶対ここに入学して留学するんだ!」と宣言したことを昨日のことのように思い出します。

 念願かなって、3年次で留学したのはオーストラリアのスウィンバーン工科大学でした。関西外大で1年次から途上国に関する授業を履修していたため、留学先でも児童労働や女性の貧困といったテーマを中心に力を入れて学びました。

 海外大学の授業では、ただ座って話を聞くだけではダメで、活発なディスカッションが求められます。特にスウィンバーン工科大学は、さまざまな国から学生が集まる多文化な環境で、周囲の誰もが自分のバックグラウンドを生かして積極的に発言していました。私も負けじと発言するための予習に追われましたが、関西外大で充分に準備していたため、英語力が不足して困るという場面はほとんどありませんでした。

失敗を恐れずに行動する大切さを知った。

 振り返れば、関西外大での留学準備教育やオーストラリアへの留学を通じ、いまの自分にとって英語のスキル以上に役立っている力が身に付いたと思います。それは「多様性を受け入れながらも、自分の意見をはっきりと述べる力」です。

 留学先では当初、英語力には問題なかったものの、多様な文化にもまれながら自分の意見を主張することが苦手でした。多くの日本人がそうであるように、恥をかくこと、否定されること、失敗すること、争うことなどを無意識のうちに避けていたのだと思います。でも海外では、日本特有の「あうんの呼吸」や「空気を読む」といったことは一切通用しません。

 現地でお世話になった教授からは、繰り返しこう言われました。「恐れることはない。たとえ衝突したり、口論になったとしても、あなたの意見が聞きたいんだ」。そのおかげで、まず自分の頭でしっかりと考える習慣が身に付きました。そして、相手の考えを柔軟に受け入れ、相手とは違う意見でもしっかり伝えられるようになりました。世界を舞台に働く上でベースとなるこのような力を、大学時代に培うことができたのはとても幸せなことだったと思います。

 もっと言えば、私がいま手がけているマーケティングは「生き物」のようなもの。デジタル技術の普及によって変化のスピードに拍車がかかり、今日学んだ手法が明日にはもう古くなっているかもしれません。

 そんななかで、新しいモノ・コトへの感度を高め、自分の目で確かめて吸収していくうえでも、失敗を恐れずに行動した留学経験が役立っていると感じます。ヨーロッパでパナソニックの認知度はまだまだ低いのですが、日本の技術を世界の人々にとっての価値に変換し、いかに喜んでいただけるかをこれからも追求していきます。

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※本記事は「大学案内2023」を元に再構成したものです。資料請求はこちら
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