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現地留学で修得したスペイン語を生かし
サービスのプロをめざす。

現地留学で修得したスペイン語を生かしサービスのプロをめざす。

世界への好奇心を持つ
自らチャンスを作り出す
他者に貢献する

Take Action!編集部です。関西外大は毎年、エアライン業界にたくさんの卒業生を送り出しています。今回は、その一人で日本航空(JAL)に勤務する、永尾聡磨さんにお話を聞きました。スペインでの留学期間中に「外国語での会話は、伝えたいという意思が何よりも大切であることを知りました」という永尾さんは、現在、身に付けたスペイン語と英語を活用して、サービスのプロをめざす日々を送っています。

世界3位の話者人口、スペイン語の修得をめざす

 関西外大を卒業後、日本航空の客室乗務員として働くようになり4年が経ちました。乗務するのは北米やヨーロッパ、オセアニア、アジアの主要な都市と日本を結ぶフライト、それに加えて国内の路線です。さまざまな国のお客様に、安全で快適な空の旅を提供するのが私の仕事です。北米やヨーロッパ路線のフライトではスペイン語を話されるお客様も多く、英語とともに留学で身に付けたスペイン語が仕事に大いに役立っています。

 関西外大は航空業界への就職に強い大学ですが、私自身は、入学当初からこの業界を志望していたわけではありません。いまの仕事に就くことになったのは、スペインへの留学がきっかけとなっています。留学の行き帰りに乗った飛行機の中で、笑顔で乗客にサービスするキャビンアテンドを見て、「留学で身に付けた語学力を生かして、航空業界で働くのもいいかもしれない」と考えたのです。そう考えると、まさに関西外大と留学が、私の人生の大きな転機を作ってくれたと言えます。

 高校時代、文系のクラスに在籍していた私は、言葉を使って人とコミュニケーションすることに興味を持っていました。将来どういう道に進むかは決めていませんでしたが、自分の可能性を大きく広げられる大学に進みたいと考えていました。そんなとき、教室でたまたま関西外大の大学案内を見て、スペイン語が学べると知りました。

 また、英語に比べてスペイン語は学習者が少なく、その一方で世界では英語と中国語に次いで多く話されている言語であることも知りました。

「大学に入学する人はみんな、英語を少なくとも中高の6年間学習している。でも、スペイン語はほとんどの人が大学で勉強を始めるのでスタートが同じ。そこで頑張ってスペイン語と英語の両方を修得すれば、将来活躍の分野が広がるかもしれない」と思うようになり、関西外大への進学を決めました。

 入学してから、文字通り知識ゼロの状態で、スペイン語の学習を始めました。スペイン語は動詞の活用形がかなり多く、時制や主語によってその活用が細かく変化するのが特徴です。覚えることがたくさんあり、勉強は大変でしたが、関西外大の先生方の教え方はとてもわかりやすく、また語学学習のシステムがしっかり出来上がっており、着実に力を付けていくことができました。2年生になってからは、スペイン語のさらなる向上をめざす学生のための特別プログラム「PIEプログラム」も受講しました。PIEプログラムはスペインやラテンアメリカ出身の先生が、すべてスペイン語で講義を行う少人数制の授業です。この授業を受けたことでスペインに強い関心を持つようになり、スペインへ留学しようと思うようになりました。

関西外大と留学が自分の可能性を広げた

 そうして2年生の秋から約1年間留学したスペインのオビエド大学では、語学とともに現地の文化・宗教・文学などをスペイン語で学ぶことになりました。留学中は現地の一般家庭にホームステイをしたのですが、ホストファミリーのお母さんが英語が話せなかったため、学校と家の両方でスペイン語漬けの日々を送ることになりました。ホームステイ先は、それまでも留学生を受け入れていたのですが、日本人学生の受け入れは私が初めてでした。お母さんはとても話好きな方で、「黙ってたらダメよ」と、私が家にいるときは常に会話しようとしてくれて、それがスペイン語の修得にとてもプラスになりました。

 そのときに思ったのが、「語学は何より、誰かと話そうとする強い意思を持つことが大切だ」ということでした。中学高校の頃、英語をずっと勉強していましたが、正直、文法や単語を暗記しても、「これで本当に話せるようになるのだろうか?」と感じていました。しかしお母さんと二人きりで、会話をしなければならない状況になってみると、大学で習ったばかりの片言のスペイン語でも、しっかりと自分の考えを伝えることができたのです。

 この留学時代に「語学で大切なのは、コミュニケーションしようという意思である」という気づきを得てからは、スペイン語だけでなく、英語での会話のレベルも自然にアップしていきました。「せっかくスペインまで留学したからには、必ずスペイン語を修得して帰らなければ意味がない」と考えたことから、オビエド大学での授業にもしっかりと取り組み、おかげで留学後には、DELEスペイン語検定で「B2」(ビジネスレベルでスペイン語が使える)を取得できました。

「ありがとう」の声を励みにプロのサービスを追求する

 先述のように、大学を卒業後、航空会社で客室乗務員として働こうと思ったのは、留学時の行き帰りのフライトで担当する客室乗務員からプロの接客を受けたことも理由の一つです。留学から帰ってきた後、航空業界全体について学ぶ「エアライン・ビジネス」の授業や、グランドスタッフなどの仕事について学ぶ「エアポート・ビジネス」JAL出身の先生から学ぶ「ホスピタリティ」などの授業を受けました。航空業界で働く卒業生から話を聞く大学でのエアラインフェアにも参加し、航空業界で働きたいという気持ちが固まっていきました。

 相手の気持ちに寄り添ったサービスを提供し、喜んでもらえるような仕事をしたいと思うようになった私は、就職活動のエントリーシートに「プロのサービスマンになる」という目標を書きました。JALに就職して5年目ですが、今も日々その目標に向かって努力を続けているところです。「プロのサービス」にはマニュアルも、正解もありません。その場その場の状況や、お客様の様子を見極めて、何がその時点で一番よいサービスなのかを考える必要があります。新婚旅行のお客様に機内のデザートを盛り合わせてスペシャルデザートをお出ししたり、誕生日のお客様にメッセージカードと一緒にハッピーバースデーを歌ったりするなど(周囲のお客様のご迷惑にならないように小さな声で)、自分で考えて工夫したことでとても喜んでいただいたことがありました。時間もアイテムも限られた中でお客様に喜んでいただきたいという気持ちが通じて、笑顔をいただけた時はとてもうれしく、やりがいを感じます。

 日本航空にはタイ、シンガポール、中国、イギリスなどさまざまな国籍の海外基地乗務員がいます。お客様に安全で快適な空の旅を提供するため全員で協力しながらフライトしています。乗務員同士の良い関係を築くためにコミュニケーションをとることが大事なので、自分から積極的に海外基地乗務員に話しかけたり、初対面の乗務員同士が話しやすい雰囲気を作ったりすることをいつも心がけています。

 国際線のお客様は、いろいろな国の方々で、文化的なバックグラウンドも多種多様です。自分とは異なる文化のお客様とも良好なコミュニケーションをとり、ご要望にも対応できるようになったのは、関西外大と留学先の大学で、さまざまな人たちと出会ったからだと思います。

 高校時代は将来、世界を飛び回りいろいろな国の人にスペイン語や英語でサービスするようになるとは、まったく思いませんでした。そんな自分を作ってくれたのが、関西外大の先生方や国際色豊かな同級生たちの存在であり、充実したスペインでの留学生活でした。多くの人から「ありがとう」をいただけるこの仕事を、習得した語学を生かしてさらに極めていきたいと思います。

※本記事は「大学案内2024」を元に再構成したものです。資料請求はこちら
※記事の内容は取材時点(2023年3月)のものであり、最新の情報とは異なる場合があります