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オランダ留学で磨いた
国際ビジネスの知識を武器に
ヨーロッパ各国との貿易の最前線に立つ

オランダ留学で磨いた国際ビジネスの知識を武器にヨーロッパ各国との貿易の最前線に立つ

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何でも挑戦してみる
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みなさん、こんにちは。Take Action!編集部です。オランダに拠点を持つ日系商社で世界各国の人と仕事をし、異なる価値観に触れる日々を過ごしている天野さん。異国の地でも、挑戦し、学び続ける土台を作ったのは外大時代です。関西外大で培った力とオランダでの仕事について天野さんにお話しいただきました。

入学の決め手は、充実した留学制度と国際性

小学生の頃から英会話教室に通い、家族で海外旅行に行く機会も多かったので、「これからは英語を話せるのが当たり前の時代になる」といつしか思うようになりました。私はいま、オランダ・アムステルダムにある日系商社の現地法人で、貿易事務の仕事をしています。毎日英語を使って、ヨーロッパのさまざまな国のお客様とやりとりするなかで、関西外大や留学先で得た国際感覚とビジネスの知識が大いに役立っています。

関西外大へ入学を決めたのは、国際色豊かな大学に進学したかったのと、在学中に留学することを目標にしていたからです。充実した留学制度があり、大学からのサポートが行き届いている点に惹かれました。実際にオープンキャンパスに参加してみると、広々とした素敵なキャンパスに外国人留学生がたくさんいて、「ここで勉強できたらいいな」と思いました。

英語はもちろん、ビジネス系の科目も学び、海外留学に備える

関西外大の授業では、英語を勉強するというより、英語「で」専門分野の知識を学べたのが印象的でした。私は海外留学に備えて、IES(現・Super IESプログラム)という英語の特別プログラムを受講し、そこで英語力が大きく伸びたと思います。

1年生のときは本当に大変でした。IESのネイティブの先生はとても厳しく、課題の量も多く、クラスみんなで「この授業、耐えられるかな」と話したものです。授業で発言できないと、よく注意されました。友だちと励まし合って、なんとか乗り越えていた感じですが、ずっと英語で授業を受けるうちに、とくに会話力が向上しました。このときのクラスメートとは今でも親しくしています。

私は当時からビジネスに興味があったので、経済学や経営学などの専門科目も履修しました。なかでも、サントリー出身の先生が担当していたマーケティングの授業では、先生が実際に携わった事例を学ぶことができ、とても勉強になりました。外大では語学だけでなく、将来のキャリアにつながる専門科目も充実していて、非常に役立ちました。

オランダ人学生とのプロジェクトで学んだ、主張の大切さ

3年次の2月には、目標にしていた海外留学を実現できました。行き先はオランダのロッテルダム応用科学大学。国際ビジネスが学べるほか、一年間の留学中に現地企業でインターンシップができることも、大きな決め手でした。

ロッテルダム応用科学大学では「国際ビジネス・経営管理論」を専攻し、会計やファイナンス、マーケティング、経済学などの科目を取りました。一般的に欧米の大学は、9月に新年度がスタートしますが、私は半年遅れて2月に留学を始めたので、最初は他の学生のペースについていくのに必死でした。

留学先の授業で特徴的だったのは、その多くが実践的なプロジェクトベースで行われていた点です。学生数名でチームを作り、共に話し合いながら、実際に企業が抱える課題解決に取り組んで、結果を授業で発表します。例えばマーケティングの授業では、特定の製品を取り上げ、既存のブランドを比較したり、そのマーケティング戦略を研究したりしました。

プロジェクトを進めるうえで一番苦労したのは、オランダ人のチームメートとのコミュニケーションです。私は日本の文化で育ったので、自分の意見を強く主張するタイプではありませんでしたが、オランダでは、主張しないと誰も話を聞いてくれません。気持ちを汲んでほしいと思っても、通じない文化なのです。プロジェクトで発言しなかったら、自分抜きでどんどん進んでしまう。この経験を通じて、自分の意見を主張すること、さらに相手の意見もちゃんと聞いてあげることの大切さを学びました。

インターンシップで国際ビジネスの現場を体験する

オランダのデンハーグにあるローカル企業で、3カ月間のインターンシップにも挑戦しました。外国企業のオランダ進出を支援するコンサルティング会社です。私はアジア地域を担当し、インドネシアをはじめとするアジアの国々の文化やビジネス、社会的特徴をリサーチして、レポートにまとめました。各国に関する膨大な情報の中から、コンサルティングに役立つものを取捨選択するうえで、それまでに学んだ経済学の知識を生かすことができました。

このインターンシップ先を紹介してくださった、ロッテルダム大学の日本人の先生には、とてもお世話になりました。オランダの日系企業が集うビジネスイベントにご招待いただいたこともあります。そこではさまざまな企業の担当者と話し、生きたビジネスの世界に触れる貴重な体験ができました。

取引先はヨーロッパ各国。異なる価値観に触れる日々

関西外大を卒業した後、最初は日系の眼鏡メーカーに就職し、日本で1年間、シンガポールで1年半勤務しました。しかしその間もずっと、オランダで働きたい、という思いがあったのです。「オランダに帰ろう」。そう心が決まると、会社を退職。2019年の夏にオランダへ渡りました。

この決断には、留学中のインターンシップで知ったオランダ人の働き方が、大きく影響していると思います。日本には残業や長時間労働が根強く残っていますが、オランダでは効率を重視して働き、定時で仕事を終え、プライベートの時間をしっかり楽しむ文化があります。このライフスタイルに共感し、私もオランダで仕事がしたいと思ったのです。

最初にお話ししたように、私は現在、オランダ・アムステルダムに拠点を持つ日系商社で、貿易事務の仕事に就いています。留学時代の友人から情報をもらい、ご縁あって、現地採用されました。私が担当している取引先は、ヨーロッパ中に広がります。日々英語を使ってメールや電話でコミュニケーションを取り、原料の買付けや販売が円滑に進むようサポートしています。

フランス、ドイツ、イタリアをはじめ、さまざまな国のお客様とやりとりをしますが、国によって文化や習慣がまるで違います。イタリア人はメールのレスポンスが遅かったり、フランス人は英語を使わずにフランス語で返信してきたり。ドイツ人はしっかりしていて、日本人と同じような几帳面さで仕事に取り組んでくれます。性格が大きく異なるお客様方との意思疎通に難しさを感じることもありますが、自分の「当たり前」が、相手にとっても「当たり前」だと思わずに、かみ砕いて説明や確認をしてあげる。しっかり言葉で伝えてあげることを、日頃から心がけています。

国際感覚を身につけるために、自分の世界を飛び出そう

いまの私を支えているコミュニケーション力や国際感覚のベースは、関西外大で築いたものだなと思います。外大時代は、外国人留学生が集まる国際交流センターによく足を運び、積極的に友だちを作るようにしたものです。また、オランダ留学の直前には、留学生別科の学生と一緒に授業を受ける機会もありました。人目を恐れず、どんどん自己主張する彼らを見て、私自身も積極性が身についたと思います。「悩んでいるくらいなら、やってみて、その後で考えればいい」と、スタンスが大きく変化したのです。

国際感覚を磨くには、実際に海外に行ってみるのが一番です。語学は、海外の人とコミュニケーションを取る最初のステップとして重要です。しかし、実際に外国に行き、現地の人と触れ合ってみると、頭の中で思い描いていたイメージとはまったく違ったりするからです。

関西外大は、国際色豊かな点に加え、海外留学制度が非常に充実しています。真面目に勉強し、大学が定める基準をクリアできれば、誰でもその恩恵を受けられます。このチャンスを生かして、どんどん外に出ていったほうがいいと思います。私自身も今の仕事を続けながら、さらにいろんな国へ旅に出て、新しい扉を開いていきたいと思っています。

※記事の内容は取材時点(2024年2月)のものであり、最新の情報とは異なる場合があります。