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留学で身に付けた学びと行動力で、
私は客室乗務員として世界を飛んでいる

留学で身に付けた学びと行動力で、私は客室乗務員として世界を飛んでいる

多様な価値観と向き合う
他者に貢献する
新たな価値を創る

こんにちは、Take Action!編集部です。この記事では2019年に関西外大を卒業し、現在はJALで客室乗務員として勤務している呉島さんをご紹介します。もともと控えめな性格だった呉島さんですが、関西外大の学びや留学を通して、自分から働きかけることの大切さを知り、客室乗務員をめざすようになったそうです。いま、どんな思いで仕事をしているのかお話を伺いました。

「相手は自分の鏡」という言葉を胸にお客様と接する

私は現在、JALの客室乗務員として働いています。客室乗務員には大きく二つの仕事があります。一つは保安要員としてお客様を安全に目的地にお運びすること。もう一つはサービス要員としてお客様にとって最高のサービスを創り上げることです。普段、お客様から見える客室乗務員の仕事はサービス要員としての華やかな仕事が中心。でも、実際には保安要員としての仕事が9割方だと言われるほどです。

安全確認のためのビデオをすべてのお客様がしっかりと見られる状態になっているのか確かめ、お飲み物をサービスしているときにもお客様の顔色などを拝見して、健康状態に問題がないかなどを常にチェックするようにしています。もちろん、こちらからも積極的にお客様とのコミュニケーションを取り、より快適な空の旅を楽しんでいただけるように心がけています。私自身、「相手は自分の鏡」という父から教えてもらった言葉を大切にしていて、お客様やいっしょに働く仲間から学び、また自分自身の気持ちをしっかりと伝えるようにしています。

客室乗務員は人を幸せにするための仕事

先日、国内線のフライトで、あるお客様とお話ししました。そのお客様はご夫婦で岡山に知り合いの方のお見舞いに行くために搭乗されていました。ほんの少しですが会話を交わしているときに、私が岡山出身だとお伝えすると「なにかお薦めのお土産はないですか?」と奥様から質問されました。業務もあって、詳しいご説明をする時間がなかったので、あとから私が知っている岡山のお薦めをいくつか思い出してメモに書いてお渡ししました。メモを見たお客様は本当に嬉しそうにお礼を言ってくださいました。

それだけでも嬉しかったのですが、後日、会社にコメントが届けられました。私のメモがとても役に立ったこと、私の対応に気持ちが和んだことなどが書いてありました。そして、そのお客様からのコメントは「仕事を通して幸せになってください」という言葉で締めくくられていました。私が客室乗務員という仕事に就いたのは人を幸せにするために役に立ちたいと思ったからです。だから、この言葉は涙が出るほど嬉しく思いました。

フライトは創るものだということを知った

入社したばかりの頃は、先輩たちについていくだけで精一杯でした。でも、少しずつ慣れてくると、先輩たちがそれぞれに仕事を工夫していることがわかってきました。機内食をサービスするためのキッチンも、人によって配置が違っていたりする。パンのお皿もそのときの機転で温めていたりする。フライトは、実は飛ぶたびに乗り合わせる仲間も、路線もまったく違います。だから、そのなかで自分の考えを出すのは最初はとても難しいことでした。しかし、お客様のために、いっしょに働く仲間のためになると思うことは、迷わずに実行することが大切です。

いま私が、客室乗務員として仕事が出来ているのは、関西外大で受講したさまざまな授業から得た学びが仕事という実践を通して自分の身になっていく感覚があります。そして、留学で身に付けた前向きな姿勢が、それを後押ししてくれていると感じています。

仕事を始めて1年ほど経って緊張がとけてきたころ、そんなことに気づくようになりました。そうすると、周囲がよく見えるようになってきます。お客様の顔も仲間の顔も。そんな頃、国際線の機内の窓から、ヘルシンキの朝焼けを見ました。とてもきれいでした。なんだか、ものすごく感動してしまいました。そして、私は客室乗務員として空を飛んでいる、という思いを噛みしめました。あの感動を忘れずにこれからもみんなで安全で快適なフライトを創っていきたいと思います。

カナダへの留学が私の可能性を広げてくれた

いまの私と仕事をしている仲間たちは、私がもともと控えめな性格だったなんて言うと笑うかもしれません。でも、本当に子どもの頃から、積極的に友だちを作ったりすることが苦手でした。日本にいれば周りがなんとなく察してくれて友だちの輪に入れてくれたりしますが、海外ではそうはいきません。

私は2年次にカナダのオンタリオ州にあるジョージブラウン大学に留学していました。学生数も多く、たくさんの留学生を受け入れている学校でした。留学中は本当にたくさんの学びを得ました。関西外大の場合、日本のキャンパスにいてもたくさんの留学生がいます。そんな留学生たちと会話をしていたことで、私は留学先でも思い切っていろんな国の留学生に話しかけることができました。

関西外大で学んだからこそ、カナダでも友だちを作ることもでき、自分自身の控えめな性格を乗り越えることができたのだと思っています。そうすることで、留学先の授業にも積極的に参加することができて、留学生活を有意義に過ごすことができました。そして、あのとき、留学先の友だちに思い切って話しかけたことや、留学先で学んだ多くのことが、私の人としての可能性を広げ、客室乗務員という仕事の基礎になっているのだと思います。

関西外大で過ごした4年が世界へとつながっていた

関西外大で過ごした4年間があったからこそ、私は客室乗務員という仕事を選択し、文字通り世界を飛び回る仕事ができているのだと思います。同じように客室乗務員をめざしている仲間がいて、航空業界出身の先生方が丁寧に指導してくださる時間があって、私は少しずつ客室乗務員になるという夢を現実にすることができました。

英語力を向上させるだけではなく、留学生や外国人の先生と英語を使ってコミュニケーションする機会ややビジネスを学ぶプログラムもあり、社会に出るための準備を楽しく学びながら整えることができました。また、航空業界に強いと言われる関西外大だからこそと思うのですが、航空業界出身の先生が担当するホスピタリティやエアラインビジネスを学ぶ授業などもあり、客室乗務員をめざしていた私にとっては、客室乗務員の現場や実務を知るとても良い機会を得ることができました。

控えめな性格だったという話と矛盾するかもしれませんが、私は人と話を始めると心の壁がないというか、誰とでも楽しく話せる性格だったようです。人が好きだという気持ちが心の中心にあるのかもしれません。だからこそ、人の幸せのために働きたいという気持ちをずっと持ち続けられているのでしょう。

専門的な知識を得る授業があり、たくさんの留学生と交流する機会があり、そして、自分自身が留学というかたちで貴重な体験をしてきたおかげでいまの私がいる。私はいま外国籍のお客様でも臆せず話すことができているのも、関西外大で学んだ4年間があったからです。この4年間は私が客室乗務員になるための大切な期間であったと同時に、私をひとりの人間として形成してくれた時間だったのだと感じています。

MOVIE|いつかキミが世界と日本をつなぐ|呉島さん編

※この記事の内容は取材時点(2024年3月)のものであり、最新の情報とは異なる場合があります。