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テネシー州からやってきた私に
日本の文化がゆっくり染みこんできた

テネシー州からやってきた私に日本の文化がゆっくり染みこんできた

世界への好奇心を持つ
計画性を持って行動する
多様な価値観と向き合う
FAIR, Delan Montell さん

<<プロフィール>>
ミドルテネシー州立大学(アメリカ)在籍
専攻:心理学

アニメから始まった日本への興味

私はアメリカのテネシー州から日本に来ました。最初に日本に興味を持ったのは高校生の頃、日本のアニメを見たのがきっかけでした。しかし、時間が経つにつれてアニメの中の日本の風景や文化、そして日本語へと興味が移り、アニメ以外のもっと日本全体のことが知りたいと思うようになったのです。

ちょうどその頃、私は大学に入学し心理学を専攻しました。そのなかで日本の社会規範がアメリカとどう異なるのかを知りたいと思うようにななりました。そして、できるなら自分の目で確かめようと思い、関西外大への留学を決めました。留学期間中は、できるだけ多くの日本人と知り合い、多くの場所を訪れるという目標を立てました。

日本人のメンタリティを知り、精神分析医をめざす

アメリカに帰ってからも心理学の勉強を続け、将来的には精神分析医の仕事に就きたいと考えています。いわゆるカウンセラーとは違い、患者への質問を行い精神状態を評価し、そのデータを研究するという仕事です。日本にいることは、将来のキャリアに大きく寄与すると考えています。それは、日本で過ごす日々が、私にアメリカとは違う日本のメンタリティを実感させてくれているからです。

アメリカの人々は自分の気持ちをしっかりと人に伝えます。黙っていてもわかり合える、ということは決して美徳にはなりません。しかし、日本の場合は礼儀正しいことが美徳とされるので、礼儀正しさを優先して、自分の言いたいことを言えない人もいます。このような社会的な規範の違いを理解することは私にとって日本を知る第一歩であり、精神分析医にもつながる道なのだと感じています。

日本人や留学生と話しながら快適な空間を広げていく

私が心理学に興味を持ったきっかけは人が好きだからだと思います。子どもの頃から人と接することが好きで、人を観察することが好きでした。なぜ、あの人はあんな表情をしているのだろう。なぜ、あの人はあんな行動を取るのだろう。そんなことを考えながら人を眺めているだけで、気持ちがワクワクしてきます。そして、いつも「人間て、なんて面白いんだろう」という結論に行き着き、心が豊かになるのです。

関西外大に来て、日本で勉強し、日本人と話し、彼らを観察することで、アメリカとは違う行動原理があるのかもしれない、と考えると興味が尽きません。また、関西外大には留学生が多いので、いろんな国から来た学生たちを眺めているだけでも、私の世界観はどんどん広がっていきます。日本に来ることは私にとって、もともと慣れ親しんだ環境から飛び出す大きな挑戦でした。しかし、その勇気があったからこそ、今では私にとって関西外大はとても居心地のいい場所となりました。関西外大にいる間に、自分の挑戦できる幅をさらに広げることができればと考えています。

日本の心地よさが私の心地よさになってきた

コンフォートゾーン(慣れ親しんだ環境)を広げたいというお話をしましたが、少し逆のことも感じています。それは、最初は少し違和感を感じていた日本人のメンタリティに共感を抱いている点です。アメリカ人に比べ、日本人が内向的に見え、私はそのことに少し戸惑っていました。しかし、どちらかが良いということではないのだ、ということに気が付いたのです。アメリカはオープンマインドなのはいいのですが、そうなると当然、友だちがたくさんいて当たり前、という雰囲気が醸し出されます。しかし、日本にいると「一人でも大丈夫」という気持ちになります。そう感じて周囲を見ると、日本人の友人たちはみんな、一人での楽しみと友だちとの楽しみをしっかりと分けて楽しんでいることがわかります。

そのことに気づき、自分でも一人の時間を楽しみ始めた頃に、私は日本での時間が自分の中に染みこんできたのだと思うようになりました。関西外大に留学したおかげで、インターネットから知る日本ではなく、しっかりと日本で暮らしながら生きた日本を感じることができているのです。

※この記事の内容は取材時点(2024年3月)のものであり、最新の情報とは異なる場合があります。