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言語の壁にぶつかった悔しさを糧に、
人と人との架け橋になる。

言語の壁にぶつかった悔しさを糧に、人と人との架け橋になる。

夢や目標を持つ
自らチャンスを作り出す
多様な価値観と向き合う

こんにちは、Take Action!編集部です。関西外大には、外大生の留学派遣や海外からの留学生の受け入れを担当する国際交流部があります。この記事でご紹介するのは、そこで学生アシスタントとして留学生や外大生に向けてイベントを企画し実施する外国語学部 英米語学科4年生の于競尭さん(大阪府立南高校出身)。高校時代に中国から来日し、最初は言語の壁に苦労したと語る于さんがなぜ、学生アシスタントを務めるに至ったのか。そのきっかけや活動内容、卒業後の進路について聞きました。

言語の壁を越え、多くの人と関わることができる関西外大

私は中国出身で、中学校卒業まで父親と中国で過ごしていました。母が20年間日本にいたこともあり、2016年に来日。そこから大阪にある高校へ通い始めたのですが、私はまったく日本語を話せなかったため、3年間、言語の壁に阻まれて友達をつくることができませんでした。もともとは陽気なキャラクターでよく話すほうだったため、ショックは大きかったです。だからこそ、大学では言語の壁を越えて、いろいろな人と関わりたいと思い、多くの留学生のいる関西外大へ進学することを決めました。

学びながら自分の存在を証明し、中国文化を広める

高校時代には自分を思うように表現する機会がなかったため、自分という存在をもっと生かしたい、中国文化をもっと広めたいという気持ちでいたところ、出会ったのが国際交流プログラム「Intercultural Engagement Program(IEP)」のチャイニーズラーニングチームでした。

ランゲージラーニングの内容としては、スラングなども含めて言語を学ぶ言語系と、アニメや漫画などを学ぶ文化系とがあります。さまざまな言語で学べますし、同じテーマでも国によって見方が違うことを知る面白さもあります。1年生の頃は参加者としてイベントに参加し、2年生になるタイミングで運営スタッフに声をかけてもらい、マネジャーとしてイベントに携わるようになりました。

マネジャーの役割は、企画書やポスターなどのチェックをはじめ、メンバーのマネジメント、週1回のミーティングの日程やアジェンダの調整など多岐に渡ります。しかし、参加者として参加していた時期も長く、楽しく進められました。

数あるイベントのなかでも人気の「ランゲージテーブル」

さまざまなイベントなどの企画のなかで最も印象に残っているのは、「言語を留学生と話す」がコンセプトの「ランゲージテーブル」です。テーブルごとに言語とテーマを設定して話してもらうというもので、毎回参加者は平均して90人ほど。

こだわったのは、言語の多様性です。基本的には、英語、中国語、日本語の3言語なのですが、ほかの言語の人たちも参加できるよう、ドイツ語、フランス語の設定も用意しました。3回目のときには、耳に障害を持たれている方も参加したいと言ってくれていたため、手話で参加してみることを提案し、実現。手話もひとつの言語として「ランゲージテーブル」ができたことには大きな意義を感じています。

グローバルな外食企業で、さまざまな国の人々との架け橋になる

高校生の頃は言語の壁を感じてコミュニケーションを取れなかった自分が、さまざまな言語をつかってたくさんの人と交流をしているのは成長を感じます。日常的に使用する言語が母国語ではないという環境で、聞いたことを頭のなかで母国語に変換することを繰り返すため鍛えられる感覚があります。

中国語、英語、日本語で会話できるようになり、自己紹介レベルであればフランス語も話せます。しかし、ネイティブにしかわからない文化や言語のニュアンスなどまだまだこれからです。もっと語彙力を増やしながらそちらへの理解も深め、自分の言いたいことをもっと伝えられるようになりたいです。

卒業後は、世界の貧困と飢餓をなくすという理念に共感し、グローバルな外食企業に就職することが決まっています。早く一人前になって、関西外大で身に付けた語学力を生かし、ほかの海外の人との架け橋になっていきたいです。

※この記事の内容は取材時点(2024年3月)のものであり、最新の情報とは異なる場合があります。