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感謝の意義は世界共通。
日本拳法で学んだ精神を母国へ。

感謝の意義は世界共通。日本拳法で学んだ精神を母国へ。

自らチャンスを作り出す
多様な価値観と向き合う
他者に貢献する

こんにちは、Take Action!編集部です。関西外大には日本拳法部という武道を学ぶクラブがあります。「感謝」の気持ちを常に忘れず、日々鍛錬に励んでいるそうです。この記事では、日本拳法部のメンバーとして活躍しているUlisesさん(メキシコ・グラダラハラ大学)を紹介します。単に武道の技術を学ぶだけではなく、人として大切な精神性についても学ぶことができたと話すUlisesさん。その背景と将来の展望についても伺いました。

さまざまな文化に触れる留学は、自分と向き合う日々の連続

私が留学先に日本を選んだのは、メキシコとは違ったユニークな文化を体験してみたいと思ったからです。日本の大学のなかでも関西外大は、歴史や経済、芸術など、授業を通してさまざまな文化に触れることができる大学です。私の留学の目標は、グローバルに活躍できる人材になること。触れたことのない文化や出会ったことのない人たちと関わることで、いろいろな価値観に対して寛容になりたいと思っていました。

留学は新しい日々の連続です。自分に対して自信がなくなることもあります。それでも、関西外大にはボランティア団体やクラブ、サークルなど、文化や人と触れ合える機会が授業以外にもたくさんあり、自分自身と向き合い、挑戦を重ねたことで多くの学びや気付きを得ながら自分に自信を持てるようにもなったと思います。

背中を押したのは友人の一言。異国の地で日本武道を学ぶ

私が日本拳法部に入ったのは、とある外大生の一言がきっかけでした。彼は「GLOBAL COMMONS 結 -YUI-」という外大生と留学生が共同生活する教育施設で出会ったルームメート。私はメキシコにいた頃から武術や格闘技に興味があり、母国でボクシングジムに通っていました。ところが、同じスポーツでも、ボクシングと日本拳法はまったく違うスポーツ。留学したばかりで日本語にまだ慣れていなかったこともあり、戸惑っていました。するとルームメートの彼がすかさず「君ならできる。やってみるんだ」と言ってくれたのです。

日本拳法を経験できるのはいまこの瞬間しかない。ならば、思い切って挑戦してみることにしました。部員の人たちはとても優しく、温かく迎え入れてくれたことをいまでも覚えています。入部してからは、積極的に私に話しかけてくれたり、稽古で助けてくれたりもしました。みんなが親身になって日本拳法を教えてくれたのがうれしかったです。

感謝の気持ちは大きな成長への第一歩

日本拳法部で新しい文化に触れるなかで大事だと思ったのは、言葉や文化が違っても自分が考えていることをしっかり相手に伝えることです。私はあまり自分の意思や気持ちを表に出すことが苦手な性格でした。それでも、日本拳法の礼節である「感謝」を意識して、わからない日本語や日本拳法の技を教えてくれたときには、ちゃんと「ありがとう」と伝えることを意識し始めました。

だんだん、自分の気持ちをより詳細に伝えるためにはどうすればいいだろう、と相手の立場になって物事を考えられるようになりました。その気付きを活かしてインターンシップやボランティア活動などで地域や学校の人たちと積極的に交流するようにもなりました。もし、日本拳法を始めていなかったら。もし、一歩も踏み出さずにずっとメキシコにいたら。大袈裟かもしれませんが、コンフォートゾーンから抜け出して新しいことに挑戦することの意義を感じました。私を誘ってくれた友人、そしてその出会いをくれた関西外大には感謝の気持ちでいっぱいです。

留学中の学びは財産。いつか母国へ還元したい

私の将来の目標はメキシコの教育機関で働くことです。世界には、言葉や文化の違いに対する差別がまだまだあります。しかし、関西外大でいろいろな人に出会い、文化や学びについて理解を深めていくうちに、言葉や文化の違いを楽しみたいと思うようになりました。

現代のグローバル社会で活躍するためには、相手がどんな言葉を話そうと、どんな文化を持っていようと、しっかりとコミュニケーションを図ることが大事です。関西外大という異文化が当たり前の環境だったからこそ、私はその大切さに気付けたのだと思っています。メキシコにはまだそういった環境が少ないのが現状です。自分自身の実体験のなかで手に入れたこの気付きの財産を、いずれ母国へと還元したいと思っています。

※この記事の内容は取材時点(2024年3月)のものであり、最新の情報とは異なる場合があります。