海外生活体験記(1)ハラル(シンガポール)--藤田由美子

2010/7/6

 

 

HALALと云う言葉、聞いたことがありますか?私はシンガポールに住み始めるまで全く知らなかったし、おそらく殆どの日本人の人達がそうだと思います。海外に触れる機会の多い日本人でさえ、多分馴染みの少ない言葉だと思います。

私も未だ、馴染みがある、っていうわけでもなくて(なので、間違っていたらごめんなさい!)でも、簡単に言うと、イスラム教の教え(イスラム法上)で許されている食べ物です。

豚肉はダメ、というのは聞いたことがあるかも知れません。でも、それが、ただ単に「豚肉」だけではないのです。他の牛肉や鶏肉も規定に沿った調理方法が用いられなくてはならず、調理器具や食器でさえ気を付けるところがたくさん!

ある日、イスラム教の同僚たちを家に招待しました。イスラムの食事制限があるのを知っていたので、主に野菜や卵を使った料理を準備しました。お酒以外にジュースやソーダ類も。我ながらイイ出来栄えです。なのにっ!みんな、何にも口にしないのです。そんな時、同僚が発した言葉が;

「サラダや卵料理だけれども、 HALALじゃないものを料理したことのあるまな板や包丁で材料を切って、HALALじゃないものを炒めたことのあるフライパンで焼いた卵は、食べられない。ジュースも、HALALじゃない人(=私)が使ったことのあるコップに注がれていると、口がつけられない。」とのこと。

え~ッ!!!!!

このことがあってから、私は誰かを自分の家に招待する時は、ピザハットでピザを頼むことにしました。経験から学んだ「知恵」です。東南アジアのレストランでは、HALALのステッカーが至るところで見つけることが出来ます。