「『ASEAN+3』大学コンソーシアム」外部評価委員会開催

2011/2/22

 

 

本学の提唱で始まった文部科学省・教育GP「『ASEAN+3』大学コンソーシアム構想」の外部評価委委員会が2月22日、中宮キャンパス本館で開かれ、4委員から意見や今後の取り組みのあり方を聞いた。出席したのは、太田愼一・静岡大学国際交流センター教授、山本憲吾・関西経済連合会参与、劉占山・中国大阪総領事館参事(教育室長)、張楓・同(教育担当)と本学側の12人。

 会議では、まず、谷本義高大学学長があいさつの中で「教育GPはこの3月末で終了するが、本学は提携大学と協力して4月以降もコンソーシアムを継続する」と決意を述べた。続いて豊田裕之外国語学部准教授が、第1回外部評価委員会以降の2009年10月から2011年2月までのコンソーシアムの取り組みについて説明。2010年8月に実務者会議を開催し、教育の質の確保のため、参加大学間でカリキュラムを調整したこと、同年9月、本学教員10人が英語による授業に向けアメリカ・ウイスコンシン州立大学オクレア校でFD研修を行ったこと、同年11月、インドネシア・サティアワチャナ大学がコンソーシアムに参加したこと、今年2月、三翠社(本社・大阪府堺市)の協力で、タイから本学への学位留学生を対象にした奨学金制度ができたことなどを強調した。

 このあと、各委員が意見を述べあった。卒業後の進路について方針を質した太田委員は「きめ細かい進路指導を行えば、海外からの留学希望者が増えるのではないか。英語学専攻ということだが、英語で何かを学ぶという方向でカリキュラムを充実させてはどうか」と要望。山本委員は「留学なら欧米という志向が強い中で、アジアに留学するには何か強い課題をもって臨む必要があるように思う。アジアは経済発展の中心であり、ハングリー精神にも富んでいる。その辺りに課題が見つかるのではないか」と指摘、劉委員は「参加大学の間でのカリキュラムの統一が望ましい。英語の中に経済学などを含めて学べるようにすればよいのではないか。中国では日本語専攻の学生の多くは英語を第二外国語として学んでいる。そのような学生を受け入れ、逆に関西外大で中国語を学んでいる学生が中国の大学で英語と中国語を学ぶようにしてはどうか」と提案した。

 本学では、こうした意見を今後のコンソーシアム運営に生かし、提携大学から年間1人ずつの学位留学生受け入れを目指していく。