英語教員のための夏期リフレッシャーコース開講 4日間で英語力磨く


▲メモを取りながら熱心に耳を傾ける受講生たち

本学大学院主催の公開講座「英語教員のための夏期リフレッシャーコース―英語教育の理論と実践の統合をめざして―」が8月18日から21日までの4日間、中宮キャンパスのインターナショナル・コミュニケーション・センター(ICC)で開かれ、中学・高校の現役の英語教員や英語教員をめざす学生ら27人が受講した。


▲京都府立嵯峨野高校が行っている授業を受講生が体験

リフレッシャーコースは、英語教育の改革が進むなかで、英語教育に何を盛り込むべきかやどのような方法で指導すべきかを見直し、英語運用能力に磨きをかけ、授業力向上の機会にしてもらおうと、初めて開講した。本学大学院の担当教員ら14人が研究成果を披露しながら講義を行った。「リフレッシャーコース」とは再教育講座という意味で、アメリカの大学では夏期によく行われているという


▲絵本の読みか聞かせを通して小学校の外国語活動について考えた
 
初日の18日に開校式があり、大学院外国語学研究科長の大庭幸男教授が「高校の英語の授業は英語で行うことが基本となるなど、英語教育のあり方が大きく変わってきています。そうしたなかで、大学の教育や研究で得られた知見やデータの一端を学校現場の英語教育に生かしていただきたいと思い、このコースを開講しました。この4日間を有意義に過ごしてください」とあいさつした。この後、講義を開始。「英語の統語論・意味論から英語教育へ」と題して、動詞の種類とそこから派生する構文についての考察を紹介した。
 
3日目には、スーパーサイエンスハイスクールに指定されている京都府立嵯峨野高校の伊藤文昭教諭が、国際的に活躍できる科学者の卵を育てるために同校が行っている、英語で科学を学ぶ授業を紹介し、その実際を受講生も体験した。
 

 ▲修了式で感想を述べる受講生

21日の修了式では、受講生たちが「久しぶりに英語で考えることができた」「英語に興味のない生徒をどう教えていいか日々悩んでいる」と受講の感想や今抱えている課題を発表。この後、大庭教授から一人ひとりに修了証が手渡された。
 
京都府向日市立西ノ岡中学校の上原里美教諭は「いずれの講義もとても新鮮で刺激になりました」と話し、和歌山市の私立開智中学校・高校の高松雅貴教頭は「研修の大切さはわかっていながらこれまで時間が取れなかったが、思い切って受講してよかった。新学期からの授業に生かしていきたい」と満足そうだった。
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