2019.04.16

短大部・沼田教授のPBL 「醤油市場の活性化と海外戦略を考える」

 短期大学部の1、2年生が合同で履修するPBL・課題解決型授業の、沼田晃一教授が担当するクラスは4月16日、連携する企業との1回目の授業を行いました。今回連携するのは、群馬県館林市に本社を置く「正田醤油」。美智子皇后の本家筋にあたる企業でもあります。

▲「正田醤油」の概要について説明する平田専務

 この日、来学したのは同社の平田満也専務、新井真一・西日本事業部西部営業部長、西田美智子・国際事業部国際営業担当主任。まず、平田専務が「わが社の商品は家庭用としての販売は少なく、販売先の7割以上が外食・中食用など業務筋。国内では醤油業界3位の会社」など、同社の概要を説明しました。

▲業界の動向などを説明する新井部長
▲国際戦略について話す西田主任

 続いて新井部長が、同社の製品、醤油の種類・製造工程などの基礎知識を説明したあと、厳しい醤油業界の動向を話しました。1989年(平成元年)に120万㌔㍑あった業界全体の出荷量が、2017年には80万㌔㍑となり、市場の落ち込みが激しい業界で、今後も減少は進むとみています。一方で、正田醤油の生産量は逆に89年比250%増で業界全体と反比例しています。市場縮小の要因として①少子高齢化②洋風化で和食の減少③共働きに伴う中食・外食の利用④核家族化を――あげ、1972年の1世帯当たりの醤油購入量が22.2㍑だったのが、2017年には5.2㍑と激減。そこで、新井部長から提示された課題は「人口減少、高齢化が進むなか、どうすれば市場を活性化できるか」として▷新たな消費市場をどのように創造するか▷どうすれば販売・消費が下げ止まるか――。

 国際事業部でアメリカを担当する西田さんは「1年の三分の一は海外出張しています」と切り出し、20年前にイギリス・ウェールズに拠点を設け、醤油・加工調味料の製造、販売のほか、食品や酒類の貿易も行っています。2013年に「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されたことをきっかけに日本食の認知度があがり、ヘルシーとのイメージもあり、海外での人気が上がっています。輸出売り上げの80%はヨーロッパで、20年の実績を誇っています。西田さんから示された課題は「和食が注目される海外で、醤油や加工品(だし、つゆ、スープ、ソース)をさらに売り込むための販売拡大策を考えてほしい」とのテーマが示されました。学生たちは今後、3カ月かけて課題解決の提案に取り組みます。

▲熱心に新井部長の話を聞く学生たち