人気の航空関連の仕事をめざして ANAグループの業界研究始まる 3回シリーズの第1回はCAが解説


▲CAの千葉さんと成田さん(右端から)の解説に聞き入る出席者。ANAに内定した小柴さんと宮谷さん(右の奥の白い服右から)も加わった

人気の高いキャビンアテンダント(客室乗務員・CA)やグランドスタッフ(空港ほかでの勤務職員・GS)など航空関連の仕事をめざす学生のために全日本空輸株式会社(ANA)グループ会社を招いた業界研究会が12月2日、学研都市、中宮両キャンパスで始まった。3回シリーズの初回のこの日は、主にCA2人が「CAの仕事」について解説した。内定者も出席し、質問に答えたりしていた。


▲自身の体験などもおりまぜてわかりやすく説明する千葉さん(右)と成田さん

学研都市キャンパスでは午前11時に開始。約20人の女子学生が出席した。エアラインビジネスの授業を担当する西田透教授があいさつ。ついでANA人事部/人財大学リーダーの西島克博さんが「エアラインビジネスの魅力」について紹介した。


▲西島さん(奥)は「エアラインビジネスの魅力」について具体的なデータを交えながら語った(以上、学研都市キャンパスで)
 
西島さんは、公共交通手段として、世界では年間29億人が利用。日本ではかつて船便で神戸または横浜から28日間を要したニューヨークまでの所要時間が、今では12時間45分(ANA便)にまで短縮されている。日本は昨年1036万人の外国人訪問客を受け入れており、東京五輪(2020年)では2000万人をめざしている。それでもフランスへの訪問客の4分の1で、タイ(2700万人)にも及ばない。
 
欧米の知識人が生涯に一度は訪れてみたい場所として挙げる京都・竜安寺の石庭に代表される日本の精神性や規律性を踏まえ、「和のもてなし」を大切にして、多くの外国の人に日本との出会いをしていただくことを心がけているなどと説明した。

このあと現役のCAでもある同人事部/人財大学スタッフアドバイザーの千葉麻里絵さんと成田麻美さんがCAの仕事を基礎から語った。CAは保安要員であり、サービス要員。航空会社が提供する最も大切なものは「安全性」。機内の安全を守るのがCAの使命で、「ドリンクを提供する際にも乗客の表情などから体調や健康面にも気を配るように心がけています」などと語った。
 
さらに国内線から国際線や、エコノミークラス乗務資格からビジネス、ファーストクラスへのキャリアステップや結婚や出産した後も、子どもの学校行事には休める「育児日(月5回)」を設けるなど、長く働き続ける環境が整えられていることを強調した。
 
また国内線や国際線を含めた1カ月のフライト例を示しながら、フライト間の滞在先での休日の楽しみ方や、フライト前後の業務についても具体的に語った。
 
千葉さんはダンスが好きで、かつては宝塚歌劇団にあこがれたこと、成田さんはバスケットに明け暮れたことなども紹介。お客様との出会い▽自己成長を実感できる▽ともに働く仲間から学べることを二人にとっての「CAとしてのやりがい」に挙げ、CAなどへの夢をぜひとも実現してほしいと呼びかけた。
 

 ▲中宮では多くの出席者があり、熱心に聞き入った。CAに内定した4人(手前)も


▲学生の前で解説する成田さん(左)と千葉さん(以上、中宮キャンパスで)

会場では、ANAのCA職に内定した国際言語学部4年の小柴彩加さんと宮谷美希さんも出席し、「しっかりと企業研究してください」「就活は辛い日々ですが、なんとか楽しもうという気持ちを持ってください」と参加者たち励ました。
 
出席した同学部3年生は「どうしてもCAになりたいと思っています。インターンシップ説明会にも参加しました。そこで人のために手助けする『おせっかい文化』に共感しました。しっかり企業研究していきたい」と話していた。
 
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中宮キャンパスでも午後4時40分から業界研究会が始まった。西田教授と西島リーダー、千葉さんと成田さんの同じメンバーが同様の解説を行った。会場にはほとんど黒のリクルートスーツ姿約90人が着席。男子学生も見られた。ANAのCA職に内定した杉山永利子さん、岸川幸乃さん、玉野井美緒さん、谷山知美さん(いずれも外国語学部英米語学科4年)も出席した。
 
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ANAグループは9日には羽田と成田空港のGS職、16日にはグループ企業ANAウイングスのCAや大阪伊丹空港のGS職の研究会を同じ時間帯で学研都市と中宮両キャンパスで行う。
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