筆記試験ーーこれができれば可能性が広がる 中宮・英語キャリア学部2年生に向けたガイダンス


▲「筆記試験対策は早く着手すれば大丈夫」と助言する大嶋亮平君(右)

英語キャリア学部の2年生に向けたキャリアガイダンスが10月7日、中宮・キャリアセンター内の教室で開かれた。筆記試験対策に絞り、参加者は内定4年生の経験談を直に聞くとともに、実際にSPI(数学)の小テストを模擬受験し、手強さを実感した。
 
英語キャリア学部は、原則3年次で全員が留学するために、帰国後の就職活動に向け、早めに備えるのがねらい。今年度初開催で、テーマは「就職活動の流れと筆記試験について~これができれば可能性が大きく広がる」。講師は同学部キャリアアドバイザーでもある藤岡弘樹・中宮キャリアセンター主任が務めた。


▲就職活動の流れを解説する藤岡キャリアアドバイザー

はじめに藤岡主任が、採用選考の流れについて、履歴書やエントリーシートによる書類選考→筆記試験→面接(2~4回)が一般的だが、書類選考と筆記試験をセットで行う企業も増えており、筆記試験はおろそかにはできない。SPIに代表される筆記試験では、学力ではなく、どんな仕事でも求められるコミュニケーション能力や応用力などの基礎となる能力を試される。点数次第では、面接に進む前にはねられることもしばしばで、早い段階からの意識付けと準備対策が重要になってきている、と指摘した。
 

▲大嶋君(左端)の経験談に静かに聞き入る参加者たち

この後、同学部4年生の大嶋亮平君が藤岡主任と対談。数学が苦手で、筆記試験に立ち向かった苦労を披露した。2年生だった昨年1月からオランダのNHL応用科学大学に1年間留学した。当時は12月に就職解禁だったが、SPI対策を始めたのは直前の10月。持参したテキストを「一人で黙々と、毎日1時間は必ず取り組んだ」という。しかし、焦りが出てきて、これで就職が左右されるのかと思うと「恐怖心しかなかった」と率直に語った。
 
帰国後、就活に励み、4月には住宅関連企業の内定を獲得したが、振り返ってみて筆記試験をパスした感触は当たった企業の6割くらいという。規模の大きな会社ほど、難易度は高く、しかも、基準点に達しなければ機械的に選考からはねるケースが多いと感じたといい、「1年前にやり始めていたらもっとパスできたと思う」と後輩たちに強調した。
 

▲真剣にSPI(数学)小テストに取り組む

ついで、出席者たちはSPI(数学)小テストの模擬試験に取り組んだ。時間は20分。設問は18。割合、集合、組み合わせ、連立方程式、N進法など。なかには「25回の分割でパソコンを購入する。1回目は代金総額の10分の1を支払う。2回目以降は均等払いとし、15回目の支払いが済んだ時点で、代金総額のどれほどを支払ったか」という文章題もあった。
 
学生たちは、懸命に解答に取り組んだ。終了後、藤岡主任がいくつかの問題を取り上げ、分割払いの文章題では、図に示しながら読み解いていくのが基本などと解説。「筆記試験の成績を上げることで、就活の範囲は大きく広がっていく」として早い時期からしっかりと対策を取るように促した。
 
模擬試験を受けた2年生たちは「時間足りず、とても難しかった」「以前、どこかで接したことがあるように思うが、なかなか解けなかった」「筆記試験のことはまだ深く考えていなかったが、真剣に取り組まないといけない」などと話していた。
 

▲小テストの獲得点数の目安なども示された

9日にも同ガイダンスは開かれる。
 
※分割払いの文章題の解答は「5/8」
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