京阪電鉄で「グローバルインターンシップ」を経験した留学生2人が、成果を発表して改善策を提案しました

 京阪電鉄で「グローバルインターンシップ」を経験した韓国とトルコからの留学生2人が6月16日、大阪市中央区で同社幹部にその成果を発表し、改善策を提案しました。


▲インターンシップの成果を発表するキムさん(右)とタハさん

 インターンシップに参加したのは、留学生のキム・セヒョンさん(韓国)とギュン・タハさん(トルコ)です。2人は6月2日から2週間にわたって、ひらかたパークでのフィールドワークや京阪電鉄の駅での研修、外国人観光客に対するアンケート調査、プレミアムカーの使用体験などを行いました。


▲京阪電鉄の幹部にプレゼンテーションしました

 最初に、祇園四条駅と伏見稲荷駅で、2日間に分けて対面で実施した外国人観光客対象のアンケート調査について発表しました。「どこから京都に来たのか」「主な交通機関として何を使ったか」「交通手段を選ぶときに参考にしたものは何か」などを質問しました。

 アンケート結果から2人は「関東から新幹線を使って来た人は欧米人に多い」「関西空港から来た人はアジア系の人が多い」「検索サイトやSNSで調べてくる人が多かった」と分析しました。また「思っていた以上にタクシーを使う割合が高かった」といい、〝表示がすべて日本語で怖い〟と話していた米国人の例を挙げて「電車の利用方法が複雑で、英語表記が不十分なのが原因ではないか」と指摘しました。


▲成果を存分に発表することができました

 続いてキムさんとタハさんがそれぞれの成果について発表しました。実際に訪れた10以上の駅での改善点を挙げたほか、京阪沿線の外国人向けの観光スポットや魅力について提案しました。

 キムさんは、外国人向けの「Sightseeing Pass」について「観光ルートを示して価格を比較しお得なパスであることを強調したPRが必要」と指摘したほか、「駅に備えている観光マップを季節に応じた表示にしたり、花だよりマップの外国語版があればいい」と話しました。また駅係員への問い合わせのボタンについて「大きなクェスチョンマークで目立つようにしてはどうか」と提案しました。


▲成果を発表するキムさん

 タハさんは「プレミアムカーを知らない外国人が多かった。メリットが大きいので英語でもっと宣伝すべきだ」と指摘しました。また「デジタル地図よりも、観光スポットを絵で表記した簡易地図の方が外国人に人気があった」といい「駅の周辺に何があるかすぐにわかる英語の案内板やパンフレットを増やしてはどうか」と提案しました。また「抹茶は世界中で人気。宇治駅のマップは抹茶をテーマにしてほしい」と話しました。


▲プレゼンテーションするタハさん

 発表を聞いた京阪電鉄の幹部からは「すべての項目に改善点と提案を入れていることに感心した」「現実的な改善点がわかった」「改めて気付いた点がたくさんあった。提案を生かしていきたい」との意見が出ました。


▲さまざまな意見や質問に丁寧に答えました

 キムさんは「韓国でもインターシップがしたことがなく、民間企業の姿勢を学べました」と振り返りました。またタハさんは「鉄道会社は、鉄道以外にもさまざまな事業に取り組んで街をつくっているんだと学ぶことができました」と話していました。


▲京阪電鉄の皆さん、ご協力いただきありがとうございました

 
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