中宮、学研でオープンキャンパス 猛暑、豪雨の下で多彩なプログラム


▲エアライン演習室での「現役CAと話そう」には大勢が詰めかけた

第4、5回のオープンキャンパスが7月26、27の両日、中宮・学研都市両キャンパス同時開催で行われた。夏休みを迎えたばかりの高校生や保護者ら約5300人が訪れた。このうち、約800人が無料送迎バスで学研都市にも足を運んだ。
 
谷本記念講堂とマルチメディアホールで行われたオープニングセレモニーで、各学部・学科の特徴を説明した谷本義高大学学長は「最近はどの大学もグローバルをうたっていますが、この関西外大はグローバルの老舗です。関西外大で、言葉という道具を手にして、みなさんの将来を豊かに描いていってほしい」と呼びかけた。
 
在学生のメッセージとして、アメリカのイーロン大学に2年間の学位留学中の土居楓さん(外国語学部英米語学科4年)は「大学を休学することなく4年半で関西外大と留学先大学の2大学の学位を取得できる学位留学は関西外大にしかない留学プログラムです。それをめざして、入学時からさまざまなイベントやボランティアなどに参加してきました。留学先での経験は私の一生の財産になることでしょう」と語った。また、全日本空輸(ANA)の客室乗務員(CA)に内々定している杉山永利子さん(同学科4年)は「高校生のとき留学しましたが、さらに英語を学びたいと思い外大に入学しました。外大で夢と希望をもってチャンスを掴んでください」と、エールを送った。

午後からは▷ネイティブ教員や日本語教員による体験授業▷留学帰国生とのふれあい▷外大生スピーチなどが行われた。1号館教室棟のエアライン演習室には、「本学OGの現役客室乗務員(CA)と話そう!」のコーナーが設けられた。制服に身を包んだ日本航空の小原千尋さん(外国語学部英米語学科2013年卒)と和田麻美さん(同)が、ひっきりなしに訪れる高校生たちの「留学はした方が良いですか?」「CAの採用試験の特徴は?」などの質問に丁寧に答えていた。大阪府吹田市の高校2年の女子生徒は「CAの仕事はドラマでしか知らなかったので、現役の人のナマの声が聞けてとても参考になった」と話していた。
 
英語キャリア学部の森川長俊教授による「航空業界説明」には連日、大教室がほぼ埋まる約550人が聴講。業界の職種、仕事内容、業界の現状などの解説があった。CAの和田さん、小原さんも登壇して、会場からの質問に答えた。「なぜCAになったのか」「CAになってよかったことは」「辛かったことは」などの質問に▷子供の頃からの夢だった▷始めは憧れだけだったが入社してからは厳しさも知った-と答えていた。
 

▲ビーン准教授の体験授業を受ける高校生ら

ネイティブ教員体験授業で、英語キャリア学部のビーン准教授は英文エッセーを書くための基礎的な手法を説明。ビーン准教授自身の体験を絵にして例を示し、参加者もそれに倣った。続いてビーン准教授のエッセーを配布。参加者は“Just at the moment”や“Finally”など時間の順番を示す英単語とフレーズを探し、エッセーを書くうえでそれらが大切な役割を担うことを学んだ。日本語教員の体験授業を行ったのは外国語学部(留学生別科日本語主任)の鹿浦佳子教授。「私のなめえは」「どうぞよろしこ」など外国人留学生が陥りやすい日本語の使い方の間違い例を紹介しながら、なぜそのような間違いが起きるのかを解説。「関西外大には外国人に日本語を教える日本語教員養成課程があります。英語教員だけでなく、日本語も教えられる人材になれば、より将来は開けることでしょう」と勧めていた。
 

▲「エアラインへの道」で内定体験を語る日吉さん(右)と木下さん

一方、学研都市キャンパスに到着した高校生らは早速、関心を寄せる教室やコーナーを訪れた。航空会社に就職が内定した日吉由衣さんと木下和泉さん(いずれも国際言語学部4年)は「エアラインへの道」として一教室を担当した。日吉さんはグランドスタッフとして、木下さんはCAだが、ともにエアライン講座など航空業界を希望する学生にとっては内容の濃い学研キャンパスの授業を強調した。さらに、2人とも航空業界にとらわれずにITや製薬(MR職)、ブライダル、通信、旅行業界などにも幅広く目を配った就職活動を披露し、「企業についての研究の深化や面接試験への鍛錬につながった」という。また、就活を見越して1年から計画を立てて県議会議員のスタッフなどを含めてこなしたインターンシップやアルバイト体験に触れた後で、日吉さんも木下さんも「学研の先生方や先輩、後輩ともに距離感の近さが自分の支えと励みになり、学生生活を充実させてくれました」と振り返った。参加者からは「大学入学前に英会話ができなくてもよいか」「大学ではどんな資格を取ったのか」などと次々と質問が出ていた。徳島県鳴門市からバスで駆けつけた県立高校3年の女子高生は「私もCA志望なので、おふたりの体験談は現実的で参考になった。中宮キャンパスも回りましたが、外国の人が武道着姿でいるのを見て、インターナショナルな雰囲気に引かれました」と話していた。


▲PBLを解説する和田君(右端)と平井君(中央)。井上講師(左端)が補足

学研キャンパスが精力的に取り組むPBL(課題解決型授業)については、昨年度、パナソニックと提携して「若い男性向けビューティー機器の提案」に取り組んだ平井啓之君と和田友也君が登場。「ゼロからのスタート」やフィールドワークやアンケートで情報収集・分析力、プレゼンテーション能力が身に付いたことなどをアピールした。このテーマを指導した井上修輔講師も立ち会って、補足の解説を行い、キャリアセンターの松村博之課長が今年度のPBLについて説明していた。このほか、後藤リサ講師の「英語国際学部」の説明をはじめ、英語模擬授業や中国文化紹介フェアなど数多くのプログラムが行われた。
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