ICCで読売新聞・わいず倶楽部との連携講座 谷本愼介特任教授がドイツ音楽を語る

 本学と読売新聞大阪本社・わいず倶楽部が連携した特別シニア講座「ドイツ音楽の魔力~モーツァルトとワーグナー」が1212日、中宮キャンパスのインターナショナル・コミュニケーション・センター(ICC)ホールで開かれ、近代ヨーロッパ文化が専門の谷本愼介特任教授が講演した。

▲ドイツ音楽について講演する谷本愼介特任教授

 わいず倶楽部は55歳以上を対象にした会員組織で、約140人が参加した。特別シニア講座は201311月に始まり、今回が第2弾。

谷本特任教授は、近代ヨーロッパで音楽がどのように受け入れられていったかをドイツの哲学者ショーペンハウアーの主張などをもとに紹介。劇やドラマが芸術の最高位に位置づけられていた状況が、19世紀に一変し、音楽がそれらに取って代わったとし、その代表作品として、モーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」、ワーグナー「ニュルンベルクのマイスタージンガ-」について、DVD映像を交えながら詳しく語った。

▲約140人が参加した特別シニア講座
 

また、ワーグナーがバイエルン北方の地方都市バイロイトに祝祭劇場を建設し、1876年に祝祭劇(フェスティバル)を始めたことが、後に世界中に広まったフェスティバルの元祖となったとの逸話も紹介した。

▲ドイツ歌曲のコンサートを開いたソプラノ歌手岩井豊子さん(左)とギター伴奏の杉浦知美さん
 

 講演の後、「ドイツ歌曲の夕べ」と題して、大阪音楽大学声楽科出身のソプラノ歌手岩井豊子さんのコンサートが開かれ、シューベルトの「野ばら」「アベ・マリア」「セレナーデ」や第2次大戦中にヨーロッパ各国兵士の間で流行した「リリー・マルレーン」などを豊かな声量で歌い上げた。ギター伴奏の杉浦知美さんはソロでも「禁じられた遊び」「アルハンブラの思い出」など数曲を演奏し、美しい音色を聞かせた。

▲「野ばら」を合唱する参加者
 

岩井さんの指導でウェルナー「野ばら」を参加者全員で合唱する場面もあり、交流を深めた。

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