第10回IRI言語・文化研究フォーラムが開かれ、27人が研究発表しました

 国際文化研究所(IRI)が主催する「第10回言語・文化研究フォーラム」が2月22日に、中宮キャンパス6号館で開かれました。研究発表では、教員と大学院生計27人が4つの部門に分かれて14のテーマについて発表しました。

 
▲教員と大学院生が研究の成果を発表しました

 英語国際学部の安田真穂教授、籠谷香理准教授、趙嵐准教授、宋天鴻准教授は、「日本語の〝に〟に当たる中国語表現について ─初級中国語の学習項目を中心に─」をテーマに発表しました。発表では、日本人学修者にとって使い分けが困難な、日本語の「に」に当たる前置詞の”给”と”对”を取り上げました。小テストを通じて集めた間違いのパターンをデータ化・分析し、二重目的語構文を「日本語を補充+パターン化して認識+繰り返し練習」の3つのステップを踏んで正しく考えられるように導く方法を提案しました。

 
▲日本人の学修者に合う教授法を提案しました

 外国語学部の鹿浦佳子教授と川光真二助教は、「海外協定大学に TA を派遣する〝日本語インターン留学〟プログラム-その歩みと検証-」と題して研究発表をしました。日本語インターン留学で派遣されたTA(ティーチングアシスタント)や派遣先大学からの評価を分析して問題点を明らかにし、プログラムの改善へとつなげていることを発表した。また、南米(アルゼンチンとエクアドル)への派遣もあることから、「スペイン語学科の学生が活躍できるフィールドが広がっています」と話しました。

 
▲日本語インターン留学の改善について発表しました

 その他に次のようなテーマで研究の成果を発表しました。

■「スペイン語科教育法」から見えてきたことと今後の教員養成について
 土井裕文・外国語学部准教授

■学習者主体の日本語教育 ―自律的学習を促すための中級日本語教育における実践研究―
 髙屋敷真人・外国語学部教授/宮内俊慈・外国語学部教授

■英語科教職課程生のためのポートフォリオ ―学習者中心の学びの実践を目指して―
 村上裕美・短期大学部教授

■初級学習者に対する“得”補語の教学に関する試み―日中の表現スタイルの相違を手掛かりに―
 相原里美・英語国際学部准教授/吉田泰謙・英語国際学部教授

■日中数字符牒の造語法に関する対照研究
 李初梅・英語国際学部講師

■ビッグデータ時代における多義語のプロトタイプ的意味に関する考察 ―中国語“小”のプロトタイプ的意味分析を例として 
 大学院後期課程・梅茹茵さん

■Matsuri through Multi-sighted Photographies
 Steven C. Fedorowicz・外国語学部准教授/Lucile Druet・外国語学部准教授

■古社における祭神伝承と記紀神話 —大神神社の主祭神大物主神をめぐって 
 武藤輝昭・外国語学部講師/永冨あゆみ・外国語学部講師

■薩摩焼苗代川系陶工・東郷壽勝の再評価: 活動記録と作品の研究
 キムリーソンア・外国語学部准教授/松葉勇輝・外国語学部講師

■コロナ禍による大学生のストレスがスマホ依存や学業的遅延行動、学習成果に及ぼす影響:自己調整学習能力の調整効果に着目して
 金孝淑・英語国際学部准教授/姜京守・外国語学部教授

■安全保障化とメディア――気候変動問題をめぐる報道の内容分析
金樹延助・英語国際学部助教/岸野浩一・外国語学部准教授

■外交政策としての国際会議の予備的考察
鶴見直人・短期大学部准教授









 
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