秋派遣留学生を対象に「留学直前就職ガイダンス」が中宮キャンパスで開く。留学と就職の両立に向けて


▲「採用側は留学経験者に何を求めるか?」について話し合う学生たち

留学と就職の両立に向けて、この夏に留学へ旅立つ学生を対象にした「留学直前就職ガイダンス」が7月7日、中宮キャンパス1号館の教室で開かれた。1年から3年間の長期留学に沿う内容で、約80人が出席した。10日にも行われる。
 
この日の講師は、キャリアセンターの藤岡弘樹主任。冒頭いきなり「採用する企業側は、留学生に何を求めているか?」と質問を投げかけ、出席者同士で論議するように促した。
 

▲学生の回答を元に留学の注意点を解説する藤岡主任(正面壇上)

学生たちが「経験した困難やその乗り越え方」「語学力と+αで身に付けたこと」「海外から日本の産業をどのように見てきたか」などを挙げると、黒板に書き出して、企業の採用担当者の声をまず紹介した。
 
外大の留学経験者は「留学選考試験の厳しさ」や「外国語の会話力」などをPRしがちだが、採用側が知りたい「留学中に自ら考え、自分から行動したこと」や「意思疎通力」「異文化理解力」などと少しずれているとした。そのうえで、「グローバル化する社会で、みなさんは十分に通用する能力を持つことになる。自信をもって向かってほしい」と呼びかけた。
 
この後、2013年度の採用環境は好転したが、企業は一定のレベルに達しない人材は敢えて取らないという「厳選採用」の方針を崩していない。今年度は就活解禁が3カ月遅くなって「来年3月」、1次選考は8月、企業の内定が10月になるので、日程としては1年間の留学生にとっては13年度よりも条件はよくなるなどと説明した。


▲課題について考える出席者

キャリアセンターとして勧めたのが「留学前に自己分析を記録として残しておくこと」。自分から見た長所と短所、それと家族や友人など他人から見た自分の長所と短所をまずまとめる。そして自分と他人の見方がどう違っているのか、なぜ違うのかを話し合って、その理由に気づくことが大事、とした。1年の留学から戻れば間違いなく変化している。自己分析を留学前と後で比較するためにも「今、記録しておいてほしい」と求めた。


▲就活の要点を書き取りながら聞く
 
さらに、企業の見方として、CMの露出度ではなく、「業界地図」としてさまざまな切り口で業界全体を分析した資料を見る。その中で関心を持つ企業がどんな位置にあるのかを知ることも勧めた。国内外で開かれるバイリンガル学生対象のキャリアフォーラムも紹介された。
 
米ミズーリ州に留学するという外国語学部3年の男子学生は「これまでも就職ガイダンスには参加してきましたが、留学に出発する直前での説明は就活へのイメージがよくできました。貿易商社志望ですが、しなければならないことがよくわかりました」と話していた。


▲留学と就職の両立に向けて真剣に
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