5人が留学の成果を発表 中宮キャンパスで「留学シンポジウム」開催


▲計算式を駆使して発表する飛田さん

1年以上の長期留学を経験した学生たち(今年8月卒業生を含む)が留学で学んだ成果を発表する「留学シンポジウム」が12月10日、中宮キャンパス・国際交流センター「3208教室」で開かれた。5人が自らの体験を語り、集まった学生約70人は聞き入っていた。
 
米・ユニオン大学に学位留学した飛田麻早見さん(外国語学部英米語学科8月卒)▽フィンランドのイースタンフィンランド大学リベラルアーツ留学の井口彩さん(同学科4年)▽米・モンタナ州立大学ボスマン校リベラルアーツ留学の小野瑞貴君(同学科4年)▽シンガポール・南洋理工大学リベラルアーツ留学の桐本真理さん(同学科4年)▽米・イースタンミシガン大学リベラルアーツ留学の大野正寿君(同学科4年)の5人で、1人30分の持ち時間で留学先で学んだ専攻分野などについて発表した。
 
経済学を学んだ飛田さんは、東日本大震災が発生した翌年の2012年8月に友人と被災者を支援するイベントを開催したことがきっかけで、留学先でも大震災と経済復興を考察したいと思い、「東日本大震災が自動車産業にもたらした貿易構造の変化」を卒業研究のテーマに選んだ。その研究について、豊富な計算式を駆使しながら紹介した。大学院進学を選択した飛田さんは「自分が本当に成し遂げたいことは何かを、常に意識しておくことが大切」と訴えた。
教育学を学んだ井口さんは、留学先大学の附属小学校の授業を見学した授業と、実際に英語の授業を実践する授業が印象深かったという。「フィンランドでは、子どもたちの意欲をいかに引き出すかに先生方は工夫を凝らしていた」と述べた。
 

▲留学先大学で学んだ心理学について報告する小野君

小野君は留学先で学んだ心理学の研究の一端を紹介。アジア圏での留学を経験した桐本さんは、ビジネス知識の習得と異文化理解、英語以外の言語の習得を留学の目的にしたと言い、「留学は日本の文化を改めて知る良い機会になった」。また、開発経済学を学んだ大野さんは、最貧困層の人たちが1日に使えるお金が1・25ドルで、この金額はコーラ1本分の値段と同じだと報告。「貧困の背景には、地理的条件や資源の有無、歴史、政治体制などがある。私たちの快適な生活も偶然の産物かも知れない」と語りかけた。


 ▲自己紹介する座談会出席者。(左から)村川君、桐本さん、井口さん、小野君、大野君

この後、井口さん、小野君、桐本さん、大野君に、オーストラリア留学を経験した村川欽思君(国際言語学部4年)を囲んで、座談会。参加者たちは、留学への準備や留学中の生活などについて、熱心に質問していた。
来年1月からアメリカ留学するという外国語学部英米語学科2年の女子学生は「留学先で、文化や民族の違いに直面するという話が印象に残った」と話していた。


▲座談会では留学に関する様々な質問が飛びだした

 
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