防災と復興を考えよう ボランティアサークル「ひまわり」が体験型ワークショップを開催


▲非常食「パンの缶詰」について説明する近藤さん

本学のボランティアサークル「ひまわり」が6月19日、災害に備える体験型ワークショップを中宮キャンパスのピア・サポートルームで行った。参加者は非常食のパンとおにぎりを試食した後、福島県でボランティア活動に参加した学生の体験談に聞き入った。

今回のイベント「Let’s eat 防災食」は、「ひまわり」のメンバーのうち、防災について考え伝える学生5人のグループ「mamotteria」が主催。まずは、パンとアルファ米のおにぎりを試食。日頃から非常食を自宅に常備しているという近藤七海さん(外国語学部3年)は「パンの缶詰は賞味期限が最長37カ月。焼き立てのように柔らかく、いちご味などがありおいしいです。スペースシャトルの宇宙食としても提供されています」と説明。「最近の非常食は味も良いので、好みのものを見つけて常備してください」と呼びかけた。参加者からは「非常食がこんなにおいしいとは思わなかった」と驚きの声があった。


▲「きっかけバス」で訪れた福島県での体験を語る五藤さん

次に、五藤かおりさん(同)が、「きっかけバス」を利用して訪れた福島県での体験を語った。「きっかけバス」は、学生が全国各地から東北3県へバスで行く復興と防災のプロジェクトで、五藤さんは2月24日から27日にかけ、岩手、宮城、福島の各県を訪れた。


▲情報だけでは伝わらない話を聞き、防災と復興について考える機会になった

福島県では、レンタルビデオ店でガイガーカウンターの無料貸出があったり、天気予報のように県内の放射線測定値がテレビで放映されたりしている。また、駅の券売機上に設置されている運賃表では、浪江駅などの運賃の上に「警戒区域内のため運転を見合わせる」というお知らせが掲示されているなど「非日常が日常になっています」と紹介。風評被害にも苦しむ中、ななくさ農園が経営する「ふくしま農家の夢ワイン株式会社」や、エンターテイメント集団「ロメオパラディッソ」など、福島県の人たち自身が行動を起こし、現状を変えていこうとしている様子を伝えた。


 ▲mamotteriaのみなさん。左から近藤さん、檀野章壽君(外3)、口地紗英さん(外2)、五藤さん、今西郷恵さん(外3)

ワークショップに参加した田中美帆さんと梶本節子さん(いずれも同1年)は、「情報だけでは分からない実際の様子を聞くことができて良かったです。大変な思いをしている福島県の方々が、自分たちの力で変えていこうとしているのがすごいと思いました」と感想を話した。


▲非常食おいしかった! 日頃から常備しましょう
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