未来キャリア英語学科(短期大学部)資格取得と実践的な学びを/2024年4月スタート/医師事務作業補助者

 実践的な英語力を備えた実務的な職業人を育てるのが2024年4月にスタートする「未来キャリア英語学科」です。

 英語力を徹底的に鍛え、就業体験型授業で実社会での仕事を意識し、実用的な資格の取得に挑戦し、留学などの国際交流プログラムでグローバル感覚も養えます。

 実社会の即戦力として役立つ力を、抜群の環境と多彩なプログラムで身に付けます。

■医師事務作業補助者(サービス・ホスピタリティ特別研究)/32時間の研修で修了証授与



 医師が行っていた事務作業を補助する医師事務作業補助者(医師事務サポートクラーク)が最近注目を浴びています。32時間の研修を受けて修了証を授与されると、医療文書の作成代行などの業務を任される「医師事務作業補助者」として医療機関に勤務することができます。修了証の取得および医師事務サポートクラーク認定試験合格を目指して医師事務作業補助者について学ぶサービス・ホスピタリティの授業をのぞいてみました。

■学んだことをすぐに実践



 「医師事務作業補助は医療事務とは異なります」

 笹谷君江講師は最初にこのように前置きして講義を始めました。

 笹谷講師は「勤務医の過重労働や医師の絶対数の不足などから、医師の事務作業を軽減するために誕生した仕事です」とその背景を説明しました。そして「医師の指示のもとで」と強調したうえで、具体的な業務として、診断書や処方箋、主治医の意見書などの作成、診療・検査の予約の代行、救急医療情報システムへの入力などを挙げました。

 事務作業補助とはいえ、医学、薬学、医療保険制度、医療・薬事関連の法規や制度などの基本的な知識や、医療の安全、個人情報の取り扱いへの十分な理解が必要です。授業では、前半の1コマ(90分)で基本的な知識を学んだあと、続く後半の1コマ(90分)で実際に医療文書を作成します。学んだことをすぐに実践していくことで理解を深めます。

■実際に医療文書を作成しよう



 ある日の授業では「出生証明書」がテーマになりました。

 笹谷講師は「戸籍の取得に必要な文書で、分娩記録を基に作成します」と話した後、妊娠についての基本的な事柄を説明しました。「前回の月経初日を0日としそこから6日までを妊娠0週とし、0週~3週で妊娠1カ月と数えていきます。通常40週で出産しますが、22~36週で早産、37~41週で正期産、42週以上を周期産といいます」と妊娠週数について丁寧に触れた後、妊娠をめぐる疾患や治療についても解説しました。

 「妊娠週数の数え方は間違いやすいので注意してください。また生まれた時間は正確に記入してください」などと細かな注意点に言及しながら、出生証明書の具体的な作成をめぐる話に入りました。加えて、出産育児一時金支給申請書や健康保険出産手当金申請書など、妊娠や出産にかかわる医療文書の作成についても話が続きました。

 別の授業では「診断書」がテーマになりました。

 笹谷講師は「提出先は、学校や会社、警察など医療機関ではないので、分かりやすい言葉を使って記載することが求められます。診療録に基づいて作成します」と話し、記入する項目ごとにポイントとなる点を挙げていきました。

 特に備考欄には、今後の加療やその期間について必ず書かなければなりません。「〝今後○週間程度の加療を要す〟とか〝○週間の入院加療予定〟といった記入が必要です。ただし、見通しや見込みの場合は必ず医師に確認してください」と強調しました。診断書は受診時の状況や入院の経過を記すだけではなく、今後の見通しについても明確に示す必要があります。

【医師事務作業補助者が取り扱える主な医療文書】
 ▽処方箋
 ▽健康診断書
 ▽出生証明書
 ▽死亡診断書
 ▽診療情報提供書
 ▽医療要否意見書
 ▽自動車損害賠償責任保険診断書
 ▽健康保険傷病手当金支給申請書
 ▽傷害保険診断書
 ▽介護保険主治医意見書

 
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