決して諦めなかったいじめられっ子 ジョン・プリティキンさんの講演会に約100人


▲“You are SPECIAL” プリティキンさんのメッセージに100人が聞き入る

フライパン曲げでギネス記録を持つジョン・プリティキンさんの講演会が6月10日、中宮のマルチメディアホールで行われた。怪力を披露する一方、長年受け続けたいじめとそれに打ち勝った体験談を通して、参加した約100人に「決してあきらめないで」と力強いメッセージを送った。

プリティキンさんはカリフォルニア在住の41才のアメリカ人。母国のアメリカはもちろん、ヨーロッパやアジア、中東など世界40カ国で講演し、いじめに打ち勝つことや自分を大切にすることなど、生徒や学生たちに勇気を与え、励まし続けている。


▲素手でフライパンを曲げる 2009年のギネス保持者


▲女子学生2人を軽々と持ち上げる

講演には友人で同時通訳の岡大志さんと一緒に登場。まずはフライパンを素手で丸めたり、女子学生2人がぶら下がった鉄棒を持ち上げて回転したりと怪力ぶりを発揮して、観客を驚かせた。その後、小学生の頃から受け続けたいじめについて語り出した。

プリティキンさんは学習障がいのため読み書きが上手にできなかった。小学3年生の時、25人もの生徒に遊びと称して学校中を追い掛け回された。足を引っかけられ転倒した時の傷が今もアゴに残っている。先生からも「何もできない生徒」と言われ、誰にも助けてもらえない状況に苦しみ続ける。

高校でひとりの教師-エドワーズ先生に出会う。先生が読み書きを教えてくれたことで少しずつ勉強ができるようになり、別の教師に絶対無理と言われた大学進学を果たす。大学では猛勉強の末、トップクラスの成績で卒業した。7年前に行った講演で恩師と偶然再会。「君を誇りに思う」と父親にも言われたことがない言葉をかけてもらった。残念ながら先生は他界してしまったが、今でも感謝していると話す。

こうした体験からプリティキンさんは「皆さんは一人一人が特別です。誰かがあなたのヒーローになるかもしれないし、あなたが誰かのヒーローになることもできるのです。決してあきらめないでください」と力強く話した。


▲友人で同時通訳の岡さん(左)と行う息の合った講演

偶然通りかかり講演を聞くことができたという松崎周馬君(外国語学部3年)は「プリティキンさんの“Don’t ever give up”という言葉が、シンプルだけど胸に届きました。自分も強いヒーローをめざしたい」と感想を述べた。プリティキンさんは「外大生は皆、スーパーフレンドリー。まるで母校に帰ってきたような気がしました。またぜひ来たいです」と話した。


▲記念撮影をする学生 手にしているのは丸めたフライパンと2つに折ったバット
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