≪教職を目指す・教職と向き合う≫ 私の1週間を紹介します/英語キャリア学部小学校教員コース3年・石川隼さん

 ※関西外大通信「THE GAIDAI」317号の特集記事「教職を目指す・教職と向き合う」を基にまとめています。

 外国語大学では実際にどのように小学校教員を養成しているのでしょうか。小学校高学年から英語が必修化され定着する中、その重要度はますます高まっています。教育実習を間近に控えた3年生の石川隼さんに1週間密着し、その現場をレポートします。

 石川隼(いしかわ・じゅん)京都明徳高校出身。2022年4月入学。現在英語キャリア学部小学校教員コース3年




 石川さんは、小学6年生の頃の「元気で明るい、生徒との距離が近い」担任の先生に憧れて、小学校教員コースに入学しました。

 1年生のときには、地域の小学生に英語を指導する「小学校いきいきプログラム」に参加し、2年生では学友会本部の役員として新入生歓迎祭や外大祭、献血活動など課外活動にも積極的に取り組みました。

 さまざまなチャレンジを経て3年生を迎えました。

 ○・・・〝得意かも?〟が〝好き〟に

 「外大に入学して心からよかったと思える理由の1つに英語力があります」と強調します。「英語をしっかりと使うことができる」教員の育成のため、1年生から毎週平均6コマの英語の授業が組まれています。

 「高校まで英語は、他の科目よりも少し点数が取れる程度で、決して得意でも好きな科目でもなかった」と話します。

 英語の授業は大学で一転しました。

 ただ教科書の単語を覚え、テストで身に付いているのか確認するのが高校までの授業でした。しかし大学では、「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能をネイティブ教員から学べます。文法や単語を覚えれば覚えるだけ、スラスラとエッセイや英文が書けるようになり、英語のとりこになりました。


▲カナダから訪れた大学生との交流イベントに参加しました(2023年)

 ○・・・熱心な先生の授業から学ぶ

 「教えてくださる先生方は、持っている知識や経験を学生に伝えようという情熱にあふれている方ばかりです」と話します。「即戦力となる先生になってほしい」や「あなたたちの教えが未来につながります」としばしば声を掛けてもらいます。

 常に現場にいることを想定し、「もし先生ならばどうする」「どう思う」と考えながら自分なりの答えを導く授業があります。自分の経験談を踏まえて、教育方法を教えてくれる先生や、受講生を小学生に見立てて授業を行い、授業づくりを教えてくれる先生に強烈な刺激を受ける毎日です。

 「助言のメモでノートがいっぱいになります」と笑顔で話し、「このアイデアを教育実習で実践してみたいと思うことばかりです」と言います。


▲クラスメイトとともに(前列左)

 ○・・・学びたい分野が広がった

 外国語、教職科目に加えて、幅広い分野の授業を履修することができる3年生になり、「自分の学びたい分野が広がりました」と目を輝かせます。

 3年生になって金融経済学の授業を受講しています。「学んだことのない領域も意欲的に学びたいと思うようになりました」と話します。

 そして「法律や政治にも学びを広げて深めたい」と意欲をみせています。

 ○・・・「自信」を持つということ

 一見するとムダに思えるような経験でも、1つ1つの挑戦が今では「自信」につながったと振り返ります。

 秋学期に取り組む教育実習では、子どもたちに「自信」を付けてもらうのが目標です。「授業中に手を挙げて発表するという些細なことでも、いつか自信につながり、挑戦する自分の背中を押してくれることをぜひ伝えたいです」と熱心に語ります。


 ≪私が今学期に受講している科目です≫

 【体育】

 小学校の体育科で定められている7つの領域「体つくり運動」「器械運動」「陸上運動」「水泳」「ボール運動」「表現運動」「保健」を体を使って体験し学修しています。



 【家庭】

 調理実習や巾着袋の作成、消費者生活・環境について学修しています。



【教育方法の理論と実践】

 教育指導法の歴史や現場での体験、ニュースなどを踏まえて、実際の教科指導の方法について学んでいます。



【小学校英語教育実践】

 小学校英語教育の指導方法や学習理論を学んでいます。

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